49円安、円高を警戒し軟調推移

 
 
21日午前の日経平均株価は小幅に続落し、午前の終値は前日比49円74銭(0.15%)安の3万3338円29銭だった。このところ日経平均は急ピッチでの上昇が続いており、高値警戒感から利益確定売りが優勢だった。下げ幅は100円を超える場面があった。ただ前日の米株式相場の上昇は投資家心理の支えで、値がさの半導体関連銘柄には買いが入り指数を支えた。
 
ただ、買い一巡後は、戻り待ちの売りに加え、外国為替市場で円高に振れていることから輸出関連銘柄が軟調で、下げ転換した。午前10時21分には、同133円30銭安の3万3254円73銭を付けている。その後、下げ渋る動きもみられたが、1ドル=147円台の後半(20日は148円91-92銭)で推移するドル・円の動きを警戒する展開が続いた。

本日の東京株式市場は売り買い交錯し、方向感のない展開となっている。昨日は33年ぶりにバブル崩壊後の高値を更新したが、その後失速。日本株上昇の期待は高まっており、状況は整ってきたようにも見えるが、買いを持続させるために市場はもう一押しの材料を欲しているようにも見える。本日は米国で半導体大手エヌビディアの決算発表が予定されており、これを起爆剤とした動きに期待する見方も少なくない。エヌビディアは昨日の米国市場でさらに上場来高値を更新しており、本日の東京市場でも昨日のSOX指数上昇も支援材料に半導体銘柄が上昇している。エヌビディア決算への市場からの期待は既に相当高まっているようだ。
今週末に控える米国のブラックフライデーにあわせ国内でもセールが行われるため、国内小売関連を物色するのも面白そうだ。

 
 



東証プライム市場の出来高は6億7074万株、売買代金は1兆7638億円。騰落銘柄数は値上がりが902銘柄、値下がりが692銘柄、変わらず65銘柄だった。

なお、個別株ベースでは値上がり銘柄数が値下がり数を上回っている。

東証株価指数(TOPIX)は8.41ポイント安の2364.19と、ともに続落して午前の取引を終えた。
 
業種別株価指数(33業種)は輸送用機器、卸売業、証券・商品先物取引業、食料品などが下落。上昇は海運業、パルプ・紙など。
 
個別では、東京エレクトロンが高く、アドバンテストも買い優勢。川崎汽船、日本郵船など海運株も高い。TOWAの上げ足も目立つ。ニトリホールディングスが大幅高、リクルートホールディングスも上値指向を継続。大崎電気工業が値上がり率トップに買われ、シャープも活況高となっている。
 
半面、トヨタ自動車が軟調、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも売りに押された。三菱商事、三井物産など総合商社が下げ、三菱重工業も安い。ジーエス・ユアサ コーポレーションが急落、AZ-COM丸和ホールディングスも大幅安に売り込まれた。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次