不安定な展開か

今週は大幅安となった。
中東の地政学リスクの高まりが意識されて、日経平均株価は、月曜16日に600円を超える下落。17日は一転して300円を超える上昇となったものの、原油価格が上昇し、米国の長期金利も上昇基調を強めてきたことから、先行き不透明感が強まった。
18日はソシオネクストが急騰するなど、米金利が上昇する中でも半導体株に買いが入ったが、前日比1円高とほぼ横ばいで終了。19日は米長期金利の上昇や中東の地政学リスクを嫌気して600円を超える下落となり、20日もパウエルFRB議長の講演から金融引き締め長期化が強く意識されて、3桁の下落となった。
 
今週(16-20日)、17日の3万2260円をピークに調整色を強め、20日の前場取引時間中には3万1093円の安値を形成。終値は3万1259円(前日比171円安)と13日に算出された10月SQ(特別清算指数)値(3万2360円)を大幅に下回る水準に沈み、投資家心理は後退している。
日経平均株価は週間では反落し、約1056円の下落。週足では実体の長い陰線を形成した。
 
 
来週は、不安定な展開か。
日米で企業決算が本格化する。米国ではアルファベット、マイクロソフト、メタ、アマゾンなど主力グロース株の決算が立て続けに出てくる。
 
国内では木曜26日辺りから発表企業数が多くなるほか、IPOも6社予定されており、個別の材料には事欠かない。米長期金利の上昇や中東の地政学リスクは、引き続き相場の懸念材料となる。ただ、今週はネットフリックスが金利上昇下でも決算を受けて急騰しており、グロース株でも好材料があるものには買いが入るだろう。日米ともに指数は個別銘柄の影響も受けやすくなり、日々の振れ幅が大きくなると思われる。ただ、決算が多い時期はボラティリティーの高さはある程度許容され、全体としては楽観にも悲観にも傾くことなく、個別物色の活況が続くと予想する。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(20日現在)
 
32797.44  ボリンジャー:+1σ(25日)
32577.96  均衡表雲上限(日足)
32519.03  均衡表雲下限(日足)
32331.26  75日移動平均線
32167.79  13週移動平均線
32062.27  25日移動平均線
32060.99  均衡表転換線(週足)
32060.99  均衡表基準線(日足)
31840.72  26週移動平均線
31813.49  均衡表転換線(日足)
31791.26  6日移動平均線
31489.58  ボリンジャー:-1σ(13週)
31327.09  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
31259.36  ★日経平均株価20日終値
 
31007.28  均衡表基準線(週足)
30811.36  ボリンジャー:-2σ(13週)
30620.86  ボリンジャー:-1σ(26週)
30591.92  ボリンジャー:-2σ(25日)
30526.88   新値三本足陰転値
30186.47  200日移動平均線
30133.15  ボリンジャー:-3σ(13週)
29856.75  ボリンジャー:-3σ(25日)
29401.01  ボリンジャー:-2σ(26週)
 
 
ローソク足は陽線を描いたが、高値と安値はともに前日の水準に届かず、株価上方を走る5日移動平均線の急降下と併せて強い下落圧力を窺わせた。25日線とのマイナス乖離率は2.50%と売られ過ぎの5%まで拡大していないが、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は昨日81.27%、本日81.49%と売られ過ぎ圏入りの80%に近い水準にあり、来週は本日終値より下では短期的なリバウンド圧力が意識されることとなろう。
 
 

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