9日の日経平均株価は、前日比479円98銭高の3万2646円46銭と大幅に反発して取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆0400億円。業種別ではその他製品、石油・石炭、鉱業などが大幅上昇。下落はサービスと非鉄金属の2業種のみで、繊維が小幅な上昇にとどまった。上期の着地が計画を上振れたミツバがストップ高。半面、上期が大幅な減益となった安藤・間が後場に入って急落した。
わってみれば直近2営業日で下げた分をほぼ取り戻す強い上昇となった。きのうも米国の金利低下を好感して上昇しても良かっただけに振り回された感は強いが、きょうが意外高のような格好となったことで、売りは仕掛けづらくなった。
東京証券取引所が引け後に発表した、11月第1週(10月30日-11月2日)の投資部門別の売買状況(現物株)によると、金額ベースで海外投資家は576億円の買い越しで、2週連続で買い越し。個人投資家は3868億円の売り越しで、3週ぶりの売り越しとなった。
10日の日経平均株価は、軟調な展開か。
9日は、直近2日間の上値の重い展開を払拭する格好となり、6日の高値(3万2766円)を視界に捉えてきた。
先高期待が高まることが見込まれるが、週末を控え積極的な売買は限られるほか、「米国株式がまだ不安定な値動き」となっていることから、短期的な利益を確定する動きが強まることも想定される。
今週は方向感が定まらない中でも、きょうの時点(終値:3万2646円)で26週線(3万2155円、9日時点、以下同じ)や13週線(3万2026円)など週足の節目を大きく上回っている。あす派手に下げることがなければ、来週はこれらの水準が下のサポートとして強く意識される。あすはSQ日で指数の値動きも荒くなるかもしれないが、ここまでの推移や米長期金利の動向を鑑みると、値幅が出るなら上の可能性が高い。米国では本日ナスダックが上昇すれば10連騰となる。10連騰で日本株もリスクオンとなる展開に期待したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)
34217.71 ボリンジャー:+3σ(13週)
33693.60 ボリンジャー:+2σ(26週)
33515.36 ボリンジャー:+3σ(25日)
33487.28 ボリンジャー:+2σ(13週)
32924.57 ボリンジャー:+1σ(26週)
32868.21 ボリンジャー:+2σ(25日)
32756.86 ボリンジャー:+1σ(13週)
32646.46 ★日経平均株価9日終値
32395.86 均衡表雲上限(日足)
32224.13 6日移動平均線
32222.25 均衡表雲下限(日足)
32221.07 ボリンジャー:+1σ(25日)
32155.54 26週移動平均線
32152.21 75日移動平均線
32060.99 均衡表転換線(週足)
32026.44 13週移動平均線
31652.42 均衡表転換線(日足)
31627.11 均衡表基準線(日足)
31624.43 均衡表基準線(週足)
31573.92 25日移動平均線
31386.50 ボリンジャー:-1σ(26週)
ローソク足は陽線を描いて上昇し、終値は5日移動平均線を上放れ、買い圧力の強まりを窺わせた。5日線下方では75日線や25日線も上昇を続けて強気局面延長を示唆している。一目均衡表では本日が変化日だった。株価の雲上限突破で三役好転が完成し、遅行線は強気シグナルを増大させて買い手優勢の形状となった。
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