12日の日経平均株価は4営業日ぶりに大幅反発し、3万2776円(前日比308円高)で引けたが、金利動向に揺れる面があった。朝方は、前日の米国株高や円安・ドル高が支えとなり、前場早々に280円超上昇し、その後に上げ幅が18円と大きく縮小する場面もあった。長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが0.720%(前日比0.015%高)に上昇し、相対的な割高感が意識されやすいグロース(成長)株の一角などが軟化し、指数を圧迫した。ただ、一巡後は、金利上昇一服が株高につながり、大引け間際には330円超上昇した。
チャート上では、きのう割り込んだ75日移動平均線をすかさず回復し、基調の強さを維持できるかどうかが注目される。
あす13日の日経平均株価は、様子見気分か。
日本時間13日午後9時30分には米8月CPI(消費者物価指数)が発表される。重要なインフレ指標を控え、結果を見極めたいとの空気が広がる可能性がある。
来週には、FOMC(米連邦公開市場委員会、19-20日)や、日銀金融政策決定会合(21-22日)が予定されており、「イベントを通過するまでは積極的な売買は期待しにくい」との声は多い。
むろん、国内長期金利や為替相場には、引き続き注視する必要がある。
日経平均株価(12日終値は3万2776円)は75日線(3万2511円、12日時点、以下同じ)より上で推移できるか、5日線(3万2816円)を超えるような動きが見られるかといった点に注目しておきたい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(12日現在)
33349.91 ボリンジャー:+2σ(13週)
33269.73 ボリンジャー:+2σ(25日)
33241.02 新値三本足陽転値
33001.62 ボリンジャー:+1σ(26週)
32892.22 ボリンジャー:+1σ(13週)
32853.31 6日移動平均線
32840.80 均衡表転換線(日足)
32788.09 ボリンジャー:+1σ(25日)
32776.37 ★日経平均株価12日終値
32718.38 均衡表雲上限(日足)
32511.77 75日移動平均線
32434.54 13週移動平均線
32382.01 均衡表転換線(週足)
32306.45 25日移動平均線
32298.85 均衡表基準線(日足)
32165.52 均衡表雲下限(日足)
31976.86 ボリンジャー:-1σ(13週)
31824.80 ボリンジャー:-1σ(25日)
31519.17 ボリンジャー:-2σ(13週)
31343.16 ボリンジャー:-2σ(25日)
31087.49 26週移動平均線
ほぼ高値引けしてローソク足は下ヒゲを伴う陽線で終了し、強い押し目買い意欲を確認する形となった。上ヒゲは下降中の5日移動平均線に届かなかったが、株価下方では25日線が上昇を続けた。一目均衡表では転換線が上向きで引けるとともに終値が雲上限を突破して三役好転の強気形状を再び形成しており、地合いの改善を窺わせた。
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