小幅続落も売り一巡後は下げ渋る

31日午前の日経平均株価は小幅に続落した。

午前終値は17円22銭安の1万9660円63銭だった。前日の米国株安を受けて主力株など中心に売り優勢の展開となり、一時1万9600円台を割り込む場面もあった。ただ、売り一巡後は押し目買いが入り下げ渋った。

米国の物価の伸びが鈍化するなど米景気の減速懸念が強まり、日本株の重荷になった。外国為替市場で円相場が対ドルで強含み、海外ヘッジファンドなどが株価指数先物に売りを出した。現物株にも売りが波及した。

また、5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.2と前月から横ばいとなり、中国景気に対する過度な懸念が後退した。コマツなど中国向け需要の大きい銘柄が下げ渋り、日経平均の下げ幅も4円程度まで縮小した。

JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は反落した。
午前の東証1部の売買代金は概算で9897億円、売買高は6億9448万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1131と全体の56%を占めた。値上がりは720、変わらずは164だった。

個別では、原油安で国際石開帝石やJXTGが下げた。米長期金利の低下で、三菱UFJなどメガバンクも軟調、東京海上も安い。
相談役・顧問の廃止という株主提案への反対が伝わった武田が下落した。産業革新機構が半導体子会社への出資について決定を見送ったと伝わった東芝は安い。英ブリティッシュ・アメリカン・タバコは煙が出ない「加熱式たばこ」の日本市場に進出すると伝わり、JTが売られた。任天堂は利益確定売りに押され反落した。薬王堂、協和発酵キリンが値を下げ、カルビーも下落した。

半面、トラック運賃の適正化に国が取り組むと伝わりヤマトHDや日本郵政がしっかり。米フィラデルフィア半導体指数の上昇で、東エレクや信越化など半導体関連銘柄が買われた。ソフトバンクは年初来高値を更新した。NTTやKDDIが上昇し、花王や資生堂も高い。
エムアップはきょうも一時ストップ高に買われる人気となった。ベルーナが値を飛ばし、昭和電工、東海カーボンも上昇した。

東証2部株価指数は前日比4.03ポイント安の5967.36ポイントと3日ぶり反落した。値上がり銘柄数は191、値下がり銘柄数は192となった。

個別では、バナーズ、フライトホールディングス、ヨネックスが年初来安値を更新。いい生活、マナック、ソリトンシステムズ、シャープやウェーブHDが下げた。
一方、浅香工業、アルメディオ、エムジーホームがストップ高。Tスマート、京進、フュトレックが上げた。

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