値下がり優勢、米国の金融引き締めが長期化

 
東証グロース市場は、終日値下がり銘柄の数が値上がり銘柄数の数を上回って推移し、売り優勢の展開だった。東証マザーズ指数、グロースCoreはともに続落して終わった。
東証マザーズ指数の終値は前日比19.52ポイント(2.67%)安い712.52だった。午前には710.94まで下げ、1月4日に付けた年初来安値(712.42)を下回る場面があった。米国の金融引き締めが長期化するとの見方を背景に20日の米株式相場が下落し、グロース市場に上場する銘柄にも売りが及んだ。国内の長期金利が10年ぶりの高水準となるなか、指標面で割高な銘柄が多いことも重荷となった。
この日は金利上昇によりプライム市場では銀行株に買いが入り、「個人投資家の買いは銀行株や電力株の一角へ向かった」との声が聞かれた。
パーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」を運営するサンウェルズは24年3月期業績予想の上方修正を発表し、大幅高となるなど、個別に好材料が出た銘柄は買われた。ただ、新興企業銘柄は金利上昇による割高感が意識されやすく、「手がけにくかった」とみられる。
 
東証グロース市場ではジーエヌアイやカバーが下落した。一方、サンウェルズやセルシードは上昇した。
値上がり銘柄数127、値下がり銘柄数401と、値下がりが優勢だった。
 
21日に東証グロース市場に新規上場した揚羽の終値は、制限値幅の上限(ストップ高水準)である初値比20.13%高の1790円で配分された。
 
個別では、JMC、プロジェクトカンパニー、揚羽がストップ高。ベースフード、セキュアヴェイル、Photosynth、フレクトなど5銘柄は年初来高値を更新。サンウェルズ、ELEMENTS、ヘッドウォータース、プログリット、マイクロアドが買われた。
 
 一方、オンコリスバイオファーマがストップ安。ケアネット、トランスジェニック、アスカネット、データホライゾン、JIG-SAWなど50銘柄は年初来安値を更新。NANO MRNA、ジーエヌアイグループ、HANATOUR JAPAN、オープンワーク、INTLOOPが売られた。
 
 

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