あす4日の日経平均株価は、米長期金利をにらみ神経質な展開か。
3日の日経平均株価は大幅に4営業日続落し、3万1237円(前日比521円安)で引けた。
米金融引き締めの長期化観測から、2日の米債券市場で長期金利が一時4.70%(前週末比0.13%高)と07年10月以来の水準に上昇し、警戒された。先物主導で売られ、下げ幅が600円を超える場面もあった。
前日の急失速でセンチメントが悪化した後に米国株が微妙な反応となったことから、リスク回避の様相が強まった。米長期金利の上昇に対して、バリュー株の主力どころが強い売りで反応している。こうなると米国の長期金利が低下してこないと、日本株の強い反転は期待しづらい。
チャート上では、心理的なフシ目となる3万1500円を下回るとともに、目先の下値メドとして意識された8月18日安値(終値で3万1450円、取引時間中で3万1275円)を割り込んだ。下向き傾向にある25日・75日の各移動平均線はデッドクロス目前であり、テクニカル悪化の流れにある点も気掛かりだ。
日経平均、TOPIXとも4日続落となる中で陰線が4本並んでおり、場中の動きが弱い。流れを変えるには、上昇・下落、どちらの場合でも、陽線を形成することができるかが注目される。
市場では、「当面、リスクオフの動きは続くとみられ、下値を探る可能性がある」、「ドルベースでの日本株のパフォーマンスの悪さもあって、海外投資家は売りスタンスにあり、次回のFOMC(米連邦公開市場委員会、10月31-11月1日)まで下降トレンドが続く可能性がある」などの声が聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(3日現在)
33095.51 ボリンジャー:+1σ(26週)
32864.04 ボリンジャー:+1σ(13週)
32587.62 25日移動平均線
32586.90 75日移動平均線
32524.07 均衡表雲上限(日足)
32395.86 均衡表転換線(週足)
32395.86 均衡表基準線(日足)
32272.67 13週移動平均線
32084.30 均衡表雲下限(日足)
32067.80 ボリンジャー:-1σ(25日)
32048.65 均衡表転換線(日足)
31902.49 6日移動平均線
31872.52 新値三本足陽転値
31681.29 ボリンジャー:-1σ(13週)
31599.40 26週移動平均線
31547.99 ボリンジャー:-2σ(25日)
31237.94 ★日経平均株価3日終値
31089.92 ボリンジャー:-2σ(13週)
31028.18 ボリンジャー:-3σ(25日)
30685.04 均衡表基準線(週足)
30498.54 ボリンジャー:-3σ(13週)
30103.29 ボリンジャー:-1σ(26週)
29907.97 200日移動平均線
28607.17 ボリンジャー:-2σ(26週)
27441.10 均衡表雲上限(週足)
8月18日ザラ場の直近ボトム31275.25円を終値で下回り、下向きに転じた25日移動平均線とのマイナス乖離率を4.14%に広げた。ローソク足はマドを空けて4本連続陰線を引き、足元の売り圧力の強さを窺わせた。一目均衡表では株価が雲下限を下放れるとともに遅行線が弱気シグナル発生を開始して三役逆転を形成し、売り手優位の形状が鮮明になった。25日線の0.72円下には75日線が緩やかに下降しており、明日4日のデッドクロス示現が警戒される。
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