11日の日経平均株価は、前日比189円98銭高の3万1936円51銭と続伸。また、取引時間中には2日以来、約1週間ぶりに一時3万2000円台を回復する場面もみられた。
きのうはバリューの主力銘柄がしっかり上げ切り、きょうはグロースの主力銘柄が存在感を見せつけた。きのうの751円高がなければ、きょうは大型グロース株への買いは恐る恐るとなり、大型バリュー株はもっと売り込まれていたかもしれない。今週に入って日本株に良い流れが来ているように感じられる。
ただ、きょうは値下がり銘柄数が1400を上回り、プライム上場銘柄の77%が下落している。日経平均を押し上げたのは東京エレクトロン、レーザーテックといった一部の半導体値がさ株とソフトバンクグループ、ファーストリテイリングのパフォーマンスに拠るところが大きい。日経平均は強調だが相場は変調という最近しばしば見られるパターンである。
12日の日経平均株価は、戻り待ちの売りで上値の重い展開か。
10日の大幅高に続き11日も続伸となったが、市場では「買い戻しの動きが中心」(中堅証券)との声も聞かれ、米国株頼みの動きが続くとみられる。現地12日には米9月CPI(消費者物価指数)の発表が予定されているほか、13日には10月限先物・オプションのSQ(特別清算指数)値の算出も控える。手控えムードが広がりやすいなか、24年2月期第2四半期累計(23年3-8月)の決算発表が本格化。消去法的に、好業績銘柄への個別株物色が中心になる場面も想定される。一方、イスラム組織ハマスとイスラエル軍との武力衝突による中東の地政学リスクにも注意したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
33088.33 ボリンジャー:+1σ(26週)
32849.63 ボリンジャー:+1σ(13週)
32519.03 均衡表雲上限(日足)
32439.89 75日移動平均線
32325.63 25日移動平均線
32318.82 均衡表雲下限(日足)
32218.98 13週移動平均線
32060.99 均衡表転換線(週足)
32060.99 均衡表基準線(日足)
31936.51 ★日経平均株価11日終値
31722.47 26週移動平均線
31588.32 ボリンジャー:-1σ(13週)
31553.43 ボリンジャー:-1σ(25日)
31444.63 均衡表転換線(日足)
31252.98 6日移動平均線
31007.28 均衡表基準線(週足)
30957.66 ボリンジャー:-2σ(13週)
30781.23 ボリンジャー:-2σ(25日)
30526.88 新値三本足陰転値
30356.60 ボリンジャー:-1σ(26週)
30327.00 ボリンジャー:-3σ(13週)
30009.04 ボリンジャー:-3σ(25日)
29994.73 200日移動平均線
ローソク足は小陽線で終了。9月15日の直近ピークから10月4日安値までの半値戻し(32060.99円)に迫る32037.07円まで上ヒゲを伸ばして株価の回復基調を確認する形となった。株価下方の5日移動平均線が上向きに転じるとともに、株価上方の25日線とのマイナス乖離率を1.20%に縮めており、25日線上方への復帰が射程に入る格好となった。
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