136円高と続伸、米エヌビディア好決算で関連株に買い

 
 
24日午前の日経平均株価は続伸し、前日比136円07銭(0.43%)高の3万2146円33銭で前場を終えた。
 
きょう前場はリスク選好の地合いが続き日経平均は一時3万2200円近辺まで上昇した。前日の米国株市場でハイテク株が買われた流れを引き継いだ。日本時間の朝方に発表されたエヌビディア<NVDA>の決算は市場予想を大きく上回る好調な内容で、同社株が時間外で急騰したこともあり、東京株式市場でもアドテストなど半導体関連株に幅広く買いが広がった。
ただ、ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を控え、買い一巡後は目先筋の戻り売りで伸び悩んでいる。値上がり銘柄数は全体の約6割にとどまった。
 
日経平均は伸び悩む場面も目立った。24日朝の外国為替市場で円相場が一時1ドル=144円台後半まで円高・ドル安に振れ、自動車など輸出関連株の売りを促した。前日発表の欧米の景気指標がさえない内容だったことで景気敏感株の一角も軟調だった。
 
日経平均株価は前日に終値で3万2000円を回復し、本日も4日続伸と堅調に推移している。目先は3万2000円台を再び定着させることができるかどうかが注目される。ただ、日経平均は本稿執筆時点(24日午前11時頃)で75日移動平均線水準まで回復したが、同線での攻防が続いており、まだ明確には上抜いていない。
また、その上には25日線が次なる上値抵抗線として待ち構えており、トレンドが転換したと判断するには時期尚早だろう。東証株価指数(TOPIX)は辛うじて25日線、50日線を上回りつつあるが、こちらも8月1日以降の上値切り下げ傾向をまだ明確に脱しきれていない。
本日の相場上昇をけん引しているのは半導体を中心としたハイテク株や生成AI(人工知能)サービス関連を中心としたグロース(成長)株であるが、この状況を生み出した主因はやはり半導体メーカーの米エヌビディアの決算だろう。
 
 



東証株価指数(TOPIX)が5.67ポイント高の2282.72と続伸した。JPXプライム150指数も続伸した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4670億円、売買高は5億3875万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1087、値下がりは651、横ばいは95銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では、鉱業、石油・石炭製品、倉庫・運輸関連業の上昇が目立った。下落はゴム製品、輸送用機器、その他製品など。
 
個別では、東エレク、レーザーテクが買われた。ソフトバンクグループも高い。
イビデン、新光電工、芝浦、デクセリアルズなどのハイテク・電子部品材料が大きく上昇。生成AI(人工知能)関連も米エヌビディアの決算を材料に賑わい、さくらインターネット、Appier、ブレインパッドなどが大幅高。ほか、INPEX、コスモエネHDなどの資源関連が上昇。今期2度目の自社株買いが評価された船井総研は大きく上昇し、月次売上動向が好感されたしまむらは年初来高値を更新している。
 
一方、第一生命HDが売られた。三菱自、アステラスが安い。住友鉱、三菱マテリアルの非鉄金属、日本製鉄、JFEの鉄鋼なども軟調。また、ギフティ、メドレーなど生成AIとの関連性が薄いグロース株の一角で大きく下落している銘柄が見られる。
 

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