28日の日経平均株価は大幅反発し、3万2169円(前週末比545円高)で引けた。米国株高に円安進行も支えとなり、株式取引の印紙税引き下げを背景に中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が上昇したことも後押しした。
25日の下げの全戻しとまではならなかったが、半導体株にもしっかり買いが入っており、調整一巡への期待を高めた1日であった。
チャート上では、75日移動平均線(3万2176円)を一時更新し、先高期待がくすぶっているが、その上には直近で抵抗線として意識される25日線(3万2295円)が控えており、戻り売りを吸収できるかどうかが注目される。
あす29日の日経平均株価は、米重要経済指標の発表を控え、様子見か。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が25日に国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演し、想定内の内容との見方が広がり、前週末の米国株式が上昇。つれて週明けの日本株も急反発した。イベントを無事通過したが、今週は米国で注目指標の発表が相次ぎ、積極的な売買は期待しにくいとみられる。
米スケジュールでは、30日に4-6月期GDP(国内総生産)改定値、8月ADP(オートマティック・データ・プロセッシング)雇用統計、31日に7月PCE(個人消費支出)、さらに9月1日には8月雇用統計、8月ISM(サプライマネジメント協会)製造業景況感指数など目白押しだ。結果次第では、米利上げ観測が再燃する可能性もあり、見極めたいとの空気が強まりやすい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(28日現在)
33291.64 ボリンジャー:+2σ(25日)
33007.65 ボリンジャー:+1σ(13週)
32793.36 ボリンジャー:+1σ(25日)
32716.21 ボリンジャー:+1σ(26週)
32563.09 均衡表雲上限(日足)
32519.03 均衡表転換線(週足)
32438.19 13週移動平均線
32382.01 均衡表基準線(日足)
32295.08 25日移動平均線
32176.16 75日移動平均線
32169.99 ★日経平均株価28日終値
31919.02 6日移動平均線
31868.72 ボリンジャー:-1σ(13週)
31796.80 ボリンジャー:-1σ(25日)
31786.58 均衡表転換線(日足)
31450.76 新値三本足陰転値
31400.80 均衡表雲下限(日足)
31299.26 ボリンジャー:-2σ(13週)
31298.52 ボリンジャー:-2σ(25日)
30800.25 ボリンジャー:-3σ(25日)
ローソク足は陽線で終了。終値は5日移動平均線の上方に復帰した。上ヒゲは25日線に届かなかったが、その下を走る75日線を越えた。一方、一目均衡表では株価は雲中にとどまるとともに遅行線は弱気シグナル発生を継続し、転換線は下向きで引け、弱もみ合い地合いの継続を示唆した。このため、本日の株価は急反発したが、下落リスクには引き続き警戒が必要とみられる。
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