続伸、リスク選好ムード継続も上値では利益確定

 
29日午前の日経平均株価は続伸し、前日比55円73銭(0.17%)高の3万2225円72銭で前場を終えた。
 
前日の欧米株高を受けてリスク選好ムードのなかスタート。外国為替市場でドル高・円安に振れていることもあって、朝方は200円以上の上昇をみせたが、その後は次第に上げ幅を縮小した。前場を通じてマイナス圏に沈むことはなかったものの、3万2000円台前半では戻り売りが厚く上値の重さが表面化した。半導体関連が高安まちまちの展開、その一方で電力株への買いが目立つ。一方、前日に売り込まれたインバウンド関連株などは空売り筋の買い戻しで上昇する銘柄が多かった。
 
 
前週末の国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演はおおむね想定内で、市場では米追加利上げへの警戒感がいったん後退している。パウエル氏の講演を警戒して売っていた投資家が買い戻しを引き続き進めたようだ。
 
買い一巡後は利益確定売りも出て伸び悩んだ。週内には8月の米雇用統計など重要な経済指標の発表が相次ぐ。結果を見極めたいとの雰囲気は強く、上値追いの動きは限られている。
 
東証株価指数(TOPIX)は1.22ポイント高の2301.03と続伸した。JPXプライム150指数は続伸し、前引け時点で0.58ポイント(0.06%)高の1025.56だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4798億円、売買高は6億4320万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1026と、全体の5割超を占めた。値下がりは730銘柄、変わらずは79銘柄だった。
 

 


業種別株価指数(33業種)は電気・ガス業、陸運業、不動産業、サービス業などが上昇。下落は鉱業、保険業など。
 
個別では、東京電力ホールディングスが商いを膨らませ大幅高。ダイキン、ソフトバンクグループ(SBG)が高い。ダイキン工業が買い優勢、三菱重工業も値を上げた。資生堂が高く、東京エレクトロンもしっかり。ワタミが大幅高に買われ、低位ではADワークスグループの上げが目立つ。Sansan、エーザイ、三越伊勢丹、日立建機、三井不が上昇した。
 
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが冴えず、デンソー、トヨタ、キーエンスも下落した。ルネサスエレクトロニクスが安く、日立製作所、豊田通商も売りに押された。gumiが大幅安、セコムやスクリンも下落した。

 

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