上値の重い展開か

あす31日の日経平均株価は、上値の重い展開か。
30日の日経平均株価は3日続伸し、3万2333円(前日比106円高)で引けた。29日の米国株式市場では、低調な経済指標により追加利上げ観測が後退し、主要株価指数がそろって上昇。アジア株高も支えとなり、日経平均は上げ幅が一時330円に達し、前場取引時間中には心理的なフシ目となる3万2500円を突破した。
一巡後は戻り売りや利益確定売りに上げ幅を縮小し、73円高まで押し戻される場面もあった。
日経平均は前場と後場で流れが変わった。前場の貯金を後場に取り崩したのはさえない動き。米金利低下を受けて半導体株に資金が向かったが、主力のアドバンテストと東京エレクトロンは1%未満の上昇にとどまった。業種別では銀行が騰落率トップとなっており、米国動向を受けた物色としては違和感がある。
 
この日は、25日移動平均線(3万2262円)を約1カ月ぶりに回復したが、13週線(3万2450円)は維持できなかった。3万2500円近辺は商いが多かった価格帯であり、売りが出やすいとの声は根強いだろう。
日経平均株価は、上値は抑えられたとはいえ、3日続伸とここまでの動きは悪くない。大きく崩れることなく25日線より上を維持できるかがあすの焦点となるだろう。
 
一方、30日の米国では8月ADP(オートマティック・データ・プロセッシング)雇用統計などが公表され、結果を受けて主要株価指数がどう反応するかが注目される。31日午前10時30分には中国8月製造業・非製造業PMI(購買担当者指数)が発表され、注視する必要がある。中国景気の減速懸念がくすぶる中、内容次第では日本株が不安定化する可能性もある。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(30日現在)
 
33581.14  ボリンジャー:+2σ(13週)
33231.38  ボリンジャー:+2σ(25日)
33015.95  ボリンジャー:+1σ(13週)
32746.77  ボリンジャー:+1σ(25日)
32727.33  ボリンジャー:+1σ(26週)
32563.09  均衡表雲上限(日足)
32519.03  均衡表転換線(週足)
32450.76  13週移動平均線
32382.01  均衡表基準線(日足)
 
32333.46  ★日経平均株価30日終値
 
32262.16  25日移動平均線
32250.10  75日移動平均線
32108.70  6日移動平均線
31916.35  均衡表転換線(日足)
31885.57  ボリンジャー:-1σ(13週)
31777.55  ボリンジャー:-1σ(25日)
31457.21  均衡表雲下限(日足)
31450.76   新値三本足陰転値
31320.38  ボリンジャー:-2σ(13週)
31292.94  ボリンジャー:-2σ(25日)
30808.32  ボリンジャー:-3σ(25日)
30755.19  ボリンジャー:-3σ(13週)
30692.00  26週移動平均線
30202.91  均衡表基準線(週足)
29371.51  200日移動平均線
 
 
終値は8月1日以来の25日移動平均線超えとなり、5日線や一目均衡表の転換線の上昇継続と併せて地合いの改善傾向を確認する形となった。ただ、ローソク足は2本連続陰線を引き、25日線は緩やかながら下降を続けたことから、売り圧力も根強いとみられ、今後は25日線の上向き転換による強気形状の強化が焦点となろう。
 
 
 

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