波乱含みか

今週は、前半堅調、後半軟調で週間では下落した。
米主要3指数が年初来高値を更新したことを受けて、三連休明け18日の日経平均は3桁の上昇。円高に一服感が出てきたことから、翌19日は400円を超える上昇となった。一方、20日は決算を発表したネットフリックスやテスラの時間外の反応が警戒されたほか、オランダのASMLが決算を受けて売られたことなどから、半導体株が下げを先導して400円を超える下落。ダウ平均は強い動きが続いた一方、テスラ安などを受けてナスダックは上昇一服となったことから、21日も半導体株主導で売りに押された。
日経平均は週間では反落となり、約87円の下落。週足では3週連続で陰線を形成した。
 
 
来週(24-28日)の日経平均株価は、波乱含みか。
東京株式市場では27日にFOMCの結果を消化し、翌28日に日銀会合の結果を消化する。特にこの2営業日は振れ幅が大きくなるだろう。
決算シーズン入りで選別物色が強まりそうだ。第1四半期(23年4-6月)決算の先陣を切って、きのう20日引け後にニデック<6594>が連結決算(IFRS基準)を発表。市場コンセンサスを上回る好決算を明らかにし、21日の株価は急騰した。今後の決算発表ラッシュで銘柄選別が進むとみられるが、好内容が相次ぐようであれば、個の力の集合が大きな流れを生むことも想定される。
 
ちなみに、日銀が3日に発表した6月短観によれば、事業計画の前提となる想定為替レート(全規模・全産業)は23年度通期で1ドル=132円43銭。足元の1ドル=140円台の水準からは円高に設定されており、輸出企業にとって為替メリットが業績をサポートするとみられる。
 
ただ、来週は「中銀ウイーク」。25-26日のFOMC(米連邦公開市場委員会)をはじめ、27日のECB(欧州中央銀行)理事会、27-28日の日銀金融政策決定会合が控え、それなりの警戒が必要になる。なかで、日銀に関してはYCC(イールドカーブコントロール、長短金利操作)の修正や撤廃を視野に入れる声が根強い一方、植田総裁の一連の発言からは、まだ政策変更に慎重な姿勢がうかがえ、不透明感が残る。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(21日現在)
 
33997.65  ボリンジャー:+2σ(26週)
33913.85  ボリンジャー:+2σ(25日)
33395.92  ボリンジャー:+1σ(25日)
33030.93  ボリンジャー:+1σ(13週)
32877.99  25日移動平均線
32782.30  均衡表基準線(日足)
32499.21  6日移動平均線
32360.06  ボリンジャー:-1σ(25日)
32343.87  均衡表転換線(日足)
 
32304.25  ★日経平均株価21日終値
 
32165.52  均衡表転換線(週足)
31995.86  均衡表雲上限(日足)
31943.93   新値三本足陰転値
31842.13  ボリンジャー:-2σ(25日)
31818.34  ボリンジャー:+1σ(26週)
31513.64  13週移動平均線
31324.20  ボリンジャー:-3σ(25日)
30905.14  75日移動平均線
30597.40  均衡表雲下限(日足)
30202.91  均衡表基準線(週足)
29996.35  ボリンジャー:-1σ(13週)
29639.04  26週移動平均線
28661.65  200日移動平均線
28479.07  ボリンジャー:-2σ(13週)
27459.74  ボリンジャー:-1σ(26週)
 
下降中の25日移動平均線やその下方を走る5日線を下放れた。一目均衡表では転換線が下降を続けたほか、遅行線は弱気シグナルを増大。本日安値は雲上限の85.10円高と雲中突入が意識される水準まで下げており、地合いの悪化傾向が警戒される。一方、ローソク足は寄り引け接近の小陰線から上下にヒゲを出す「十字線」に似た形状を描き、足元の売り買い拮抗状態を窺わせている。
 

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