決算にらみの展開か

 
8日の日経平均株価は3営業日続伸し、3万2377円(前日比122円高)で引けた。7日の米国株高や、円安・ドル高基調を追い風に前場中盤には上げ幅が280円を超えた。ただ、時間外取引での米株価指数先物安が重しとなり、先物売りを交えて下げに転じる場面もあった。その後はプラス圏に持ち直したが、後場は前場終値3万2358円(前日比103円高)を挟んでもみ合う場面が目立った。
スカッとした上昇ではなかったが、マイナス圏に沈んだところではすかさず買いが入った。持ち直した後場には下を試すような動きは見られず、積極的な売り手は不在といった印象だった。7日の米国市場ではダウ平均が407ドル高(35473ドル)と大きく上昇したが、米国株がここから持ち直してくるのであれば、日本株も下値に関しては固まってくると思われる。
市場では、「外国人投資家は夏休みモードに入りつつあり、海外オーダーは細ってきている。来週はさらに静かになるだろう」との指摘があった。
 
あす9日の日経平均株価は、決算発表が相次ぐ中、個別株物色の色彩が一段と強まる方向にある。
23年4-6月期決算の発表企業数は概算で9日が400社超(8日220社強)、10日は850社以上とピークを迎える。決算内容を確認した上で売買が活発化するため、決算にらみの展開が主体となる。
ただし、あすは日経平均先物ミニ・オプション8月限の最終取引日。現地8日の米国株式が軟調なら、日本株にも売り圧力が強まりやすく、「10日のSQ(特別清算指数)算出に向けて3万2000円割れの可能性がある」との声も聞かれた。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
 
33016.49  ボリンジャー:+1σ(25日)
32782.30  均衡表転換線(週足)
32777.26  均衡表基準線(日足)
32659.50  均衡表転換線(日足)
32657.17  均衡表雲上限(日足)
32611.91  25日移動平均線
32528.03  6日移動平均線
32402.70  ボリンジャー:+1σ(26週)
 
32377.29  ★日経平均株価8日終値
 
32277.22  13週移動平均線
32207.33  ボリンジャー:-1σ(25日)
31802.75  ボリンジャー:-2σ(25日)
31636.88  75日移動平均線
31493.75  ボリンジャー:-1σ(13週)
31398.18  ボリンジャー:-3σ(25日)
31007.28  均衡表雲下限(日足)
30710.28  ボリンジャー:-2σ(13週)
30206.97  26週移動平均線
30202.91  均衡表基準線(週足)
29926.80  ボリンジャー:-3σ(13週)
29021.78  200日移動平均線
28011.24  ボリンジャー:-1σ(26週)
26983.32  均衡表雲上限(週足)
 
 
ローソク足は上下のヒゲと胴体部分がいずれも短い小陰線の「星」を描いて足元の売り買い吉凶状態を窺わせた。終値は5日移動平均線をわずかに上回ったが、上ヒゲは25日線に届かなかった。5日線と25日線はともに本日も下向きで引けており、下落基調の継続を示唆する形となった。
 
 

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