軟調な展開か

29日の日経平均株価は、前日比40円15銭高の3万3234円14銭と続伸した。前場には、きのう28日の強地合いや円安を背景に一時330円を超える上げをみせた。ただ、後場には、積極的に買い進む動きが限られるなか、戻り待ちの売りに押され、下げに転じる場面もみられるなど、不安定な値動きとなった。
 
東京証券取引所が引け後に発表した、6月第3週(19-23日)の投資部門別の売買状況(現物株)によると、金額ベースで海外投資家は3604億円の売り越しで、13週ぶりに売り越し。個人投資家は3446億円の買い越しで、3週ぶりに買い越しとなった。
 
 
30日の日経平均株価は、軟調な展開か。
四半期末、月末、週末が重なることから、模様眺めムードが強まりそう。ETF(上場投資信託)の分配金をねん出する売りが警戒されるなか、値動きが粗くなる可能性もあり、注意したい。
あす30日は月内最終日と重なる金曜日。5月最終日は440円安(3万0887円)と大幅安となっており、後場に入って下げ幅を広げた。今週は水・木と後場の値動きが大きくなっており、あすも値幅が出るとみておいた方が良い。32781.54円を上回って終えれば週間上昇を達成し、3万2647.08円を上回って終えれば週足が陽線となる。また、終値で3万3706円08銭(6/16)を上回れば年初来高値を更新する。今週、ここまでは良い流れとなっていることから、大崩れすることなく6月を締めくくることができるかに注目したい。
 
市場では「買い一巡後に上値が重くなるなど、戻り待ちの売りに抑えられ、当面は日柄調整の動きを強いられそう」との声が聞かれた。
 
3万3500円を突破したことで戻り待ちの売りなども控えていたようだ。
一方、チャート面では14日から23日まで3万3200円程度が下値支持ラインとして意識されていただけに、この水準を上回って引けたことで、日経平均は再び上値追いの動きにつながると先行きを期待する声も聞かれる。
 
ただ、来週は3日に日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)、米国ではISM製造業・非製造業景況指数、雇用統計といった重要経済指標の発表が控えるだけに、短期筋の動向にらみの展開が続きそうだ。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(29日現在)
 
36424.05  ボリンジャー:+3σ(13週)
35480.57  ボリンジャー:+3σ(26週)
35167.20  ボリンジャー:+3σ(25日)
34467.69  ボリンジャー:+2σ(13週)
34268.47  ボリンジャー:+2σ(25日)
33369.74  ボリンジャー:+1σ(25日)
33297.60  ボリンジャー:+2σ(26週)
 
33234.14  ★日経平均株価29日終値
 
33039.94  均衡表転換線(日足)
32951.95  6日移動平均線
32511.33  ボリンジャー:+1σ(13週)
32506.78  新値三本足陰転値
32471.01  25日移動平均線
32165.52  均衡表基準線(日足)
31572.28  ボリンジャー:-1σ(25日)
31352.35  均衡表転換線(週足)
31114.63  ボリンジャー:+1σ(26週)
30673.55  ボリンジャー:-2σ(25日)
30554.97  13週移動平均線
30105.68  均衡表雲上限(日足)
29872.34  75日移動平均線
29774.82  ボリンジャー:-3σ(25日)
29717.39  均衡表基準線(週足)
28992.73  均衡表雲下限(日足)
28931.66  26週移動平均線
28598.61  ボリンジャー:-1σ(13週)
28276.10  200日移動平均線
 
 
ローソク足は小陰線を引いて上値での売り圧力の強さを窺わせた。しかし、5日移動平均線は下降角度が縮小し、明日30日は上向き転換ラインが本日終値比452.59円安の32781.55円に下がり、5日線反転の確度が増すことから、本日は短期的なスピード調整完了に期待をつなぐ形となった。
 
 

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