今週は堅調となった。日経平均は前の週からの弱い流れが続き、26日、27日は下落。ただ、テクニカルの節目である25日線に接近したところでは下げ渋る動きも見られた。28日は米国株の強い上昇を受けて押し目買い機運が高まり、600円を超える上昇。この日に節目の3万3000円を大きく上回ったことで、調整一巡期待が高まった。
29日は前場で強く買われた後、値を消したもののプラスを確保。30日は逆に前場では強く売られたものの、3万3000円割れでは押し目買いが入り、下げ幅を縮めて終えた。日々の値動きは不安定となったものの、28日の大幅高が貢献して週間ではプラスを確保した。日経平均は週間では反発となり、約407円の上昇。週足では陽線を形成した。
来週(7月3-7日)の東京株式市場は、ETF(上場投資信託)の分配金捻出売りが警戒されるものの、底堅さを維持する可能性がある。一進一退の展開か。
7月は、日経平均やTOPIX(東証株価指数)をベンチマークにするETFが7日と10日に決算(分配金支払い基準日)を迎える。ETFは現物株を売って分配金をねん出するほか、各銘柄の権利落ちのタイミングで先物を買い建てて再投資をし、分配金の支払いの際に反対売買をする。
このため、ETFの決算日には現物株の売りと先物のポジション解消売りが膨らみやすく、今年はその規模が計1兆1600億円とみられる(大和証券は7日4500億円、10日7100億円と試算)。需給変動を先回りする売りも出やすいとされる。
ただし、6月末に向けた年金などによるリバランス(資金の再配分)売りに大崩れしなかったように、日本株への買い意欲は依然として大きい。
週末値(3万3189円)では3万3000円を上回った。目先の底打ち感が出てきたことから、下値も堅いと考える。売り買いをこなしながら週後半にかけてはこう着感が強まり、現状の3万3000円近辺で値を固めていくと予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(30日現在)
36406.42 ボリンジャー:+3σ(13週)
35468.62 ボリンジャー:+3σ(26週)
35113.49 ボリンジャー:+3σ(25日)
34454.78 ボリンジャー:+2σ(13週)
34262.97 ボリンジャー:+2σ(25日)
33412.45 ボリンジャー:+1σ(25日)
33289.06 ボリンジャー:+2σ(26週)
33189.04 ★日経平均株価30日終値
32982.43 均衡表転換線(日足)
32939.31 6日移動平均線
32561.92 25日移動平均線
32506.78 新値三本足陰転値
32503.14 ボリンジャー:+1σ(13週)
32279.44 均衡表基準線(日足)
31711.40 ボリンジャー:-1σ(25日)
31352.35 均衡表転換線(週足)
31109.49 ボリンジャー:+1σ(26週)
30860.87 ボリンジャー:-2σ(25日)
30551.50 13週移動平均線
30181.45 均衡表雲上限(日足)
30010.35 ボリンジャー:-3σ(25日)
29943.76 75日移動平均線
29717.39 均衡表基準線(週足)
ローソク足は陽線で終了。株価下方を走る5日移動平均線は上向きに転じ、短期的な買い圧力の回復を窺わせた。パラボリックは陰転中だが、週足では陽線を描き、来週の強気展開に期待を残す形で週末を迎えた。
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