6日は日経平均が前日比で一時700円下げ、3万3000円を大きく割り込んだ(終値は565円安の3万2773円)。前場から軟調で、昼休みの時間帯に先物が大きく下げたことを受けて後場は指数が深掘りした。ETF絡みの売りを意識してか、これまでのような押し目買いの活発化はみられなかった。
またしてもソシオネクストの大幅安に全体市場が翻弄された。ソシオネクストは日経平均構成銘柄ではないが、売買代金ランキング上位の常連で、この銘柄がストップ安で張り付いて終日売買できないとなると、警戒ムードは高まる。前回、ソシオネクストがストップとなった6月22日も木曜日。木曜日にセンチメントが悪化すると、金曜日は週またぎのリスクが意識されることから弱い流れが続きやすい。ちなみに、日経平均は6月22日に310円安となり、翌23日に483円安となった。
あす7日の日経平均株価は、引き続き指数連動型ETF(上場投資信託)の運用会社による分配金のねん出売りが警戒され、需給難を映す可能性がある。
米7月雇用統計の発表も控え、買い意欲は高まりにくそうだ。日経平均は伸び悩み、TOPIX(東証株価指数)は25日移動平均線(6日は2267ポイント)の攻防か。
日経平均とTOPIX型のETFの決算日は8、10日で、前者は土曜日に当たるため分配金のねん出売りは7日と10日に発生する公算。先物のポジション解消を含めた売りの規模は、7日が4500億円、10日が7100億円と推定されている。
今夜の米国市場の動き次第では、7日の日本株は急落の反動も手伝い買いが先行するかもしれない。ただ、その後はETF絡みの売りが上値を重くしそうだ。日経平均は6日に25日線を割り込んだ一方、TOPIXは同線を上回っており、逆風下で踏ん張れるかが焦点となる。
6月27日につけた安値が3万2306円99銭で、これを割り込まずに推移できるかがポイントとなる。TOPIXは7月に入って直近高値を超えているが、日経平均は6月19日につけた3万3772円89銭に接近しながらこれを超えられなかった。この状況で直近安値を下回ってしまうと、そのことが売りを誘う材料となるため注意したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(6日現在)
34598.47 ボリンジャー:+2σ(13週)
34160.69 ボリンジャー:+2σ(25日)
33753.33 新値三本足陽転値
33624.98 ボリンジャー:+2σ(26週)
33535.10 ボリンジャー:+1σ(25日)
33285.13 6日移動平均線
33034.90 均衡表転換線(日足)
32909.52 25日移動平均線
32777.09 ボリンジャー:+1σ(13週)
32773.02 ★日経平均株価6日終値
32313.17 均衡表基準線(日足)
32283.94 ボリンジャー:-1σ(25日)
31658.35 ボリンジャー:-2σ(25日)
31408.20 ボリンジャー:+1σ(26週)
31352.35 均衡表転換線(週足)
31032.77 ボリンジャー:-3σ(25日)
30955.71 13週移動平均線
30480.17 均衡表雲上限(日足)
30270.31 75日移動平均線
29760.50 均衡表基準線(週足)
29191.43 26週移動平均線
29134.33 ボリンジャー:-1σ(13週)
29096.68 均衡表雲下限(日足)
28409.09 200日移動平均線
節目の3万3000円を下回り、4月10日以来約3カ月ぶりの25日移動平均線割れで大引けを迎えた。株価上方では5日線が下向きに転じ、地合いの急速な悪化を裏付ける形となった。
一方、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は117.54%と3日ぶりに120%を下回っており、過熱感の解消も進んだ格好となった。25日線は上向きをキープし、一目均衡表も三役好転下を維持しているが、新値三本足が本日陰転したことから短期的には売り圧力増大への警戒が必要となろう。
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