東証グロース市場は米国の金利が小幅に低下する中、個人投資家などから買いが入り、しっかりした展開となった。グロースCore、東証マザーズ指数はともに堅調。東証マザーズ指数の終値は前日比4.07ポイント(0.54%)高い756.49だった。日経平均株価が年初来高値圏で推移するなか、新興株は相対的に出遅れ感があるとの見方から、個人投資家などの買いが向かった。
直近で好決算を発表するなど材料の出た銘柄が上昇したことも、新興株相場を支えた。半面、上値では利益確定売りが目立ち、朝高後は上値の重さも目立った。
東証グロース市場ではカバーやサンウェルズ、MTGが買われた。一方、ピアズやM&A総研、ワクーが売られた。
米金利の低下はバリュエーションの高い新興企業銘柄にとって支援材料となった。プライム市場に比べて為替の影響を受けにくいこともマザーズ指数にはプラスに働いたとみられる。ただ、個人は相変わらず逃げ足も速く、上昇して始まった後に値を保てない銘柄が少なくなかった。
引き続き業績や株主還元策などに反応した売買は活発だったが、「企業のアクションに少し目が慣れてきた一部の投資家は、再び値動き優先の短期売買に向かった」という。こうした資金の受け皿になったのがカバーや、スタンダード市場のAbalanceで、カバーはグロース市場で売買代金トップ、Abalanceは東証全体(ETFを除く)で売買代金4位の大商いとなった。
値上がり銘柄数249、値下がり銘柄数245と、売り買いが拮抗した。
個別では、ユナイテッド、ジェイグループホールディングス、アズーム、LeTech、モルフォなど21銘柄が年初来高値を更新。カルナバイオサイエンス、日本電解、セレンディップ・ホールディングス、MTG、INFORICHが買われた。
一方、アマナ、グランディーズ、ティーケーピー、イルグルム、コラボスなど20銘柄が年初来安値を更新。イーエムネットジャパン、フォースタートアップス、Waqoo、レントラックス、スマサポが売られた。
目次
