18日の日経平均株価は、前日比480円34銭高の3万573円93銭と大幅に6日続伸し、連日で年初来高値を更新して取引を終えた。きのう17日、終値ベースで心理的なフシ目の3万円を回復したことから、朝方からカラ売りの買い戻しが先行。終日、堅調に推移した。
業種別では電気機器、精密機器、機械などが上昇した一方、電気・ガス、パルプ・紙、陸運などが下落した。売買代金上位では、海外の有力半導体メーカーが日本国内で投資を拡大するとの期待や米SOX指数の大幅高を受け、東京エレクやアドバンテストを筆頭に信越化学やディスコなどの半導体関連が相対的に堅調。ソニーフィナンシャルグループの上場を前提としたスピンオフ検討開始を材料にソニーGが大幅上昇となった。一方、ソフトバンクGが下げたほか、NTTやKDDI、JR各社が売られた。
明日は短期的な過熱感から上値が抑えられる展開が予想される。
米国市場次第では引き続き買い先行も想定されるが、高値警戒感の方が優勢となりそうだ。先物主導の追い風となるドル円相場も円安方向への戻りのピッチが速い。GW中に付けた高値付近からドル買い一服が予想され、円高に振れれば売り材料になる。
日経平均の25日移動平均線からの乖離率は7.6%(5/18現在)まで拡大、東証プライムの騰落レシオ(25日)は138.22%と直近ピークから2日続けて低下した。3/16安値から一目均衡表でいう基本数値「42」日目が経過したことで、その前後では上げ一服に注意が必要となる。 また、日経平均やTOPIXの上昇について行けないマザーズ指数が終値ベースで直近安値に迫る弱い動きになっており、保ち合いを下放れると相場全体の短期的な調整サインになることも考えられる。
市場では、内需系やPBR1倍割れ銘柄のグループと、グローバル製造業銘柄との間で「交互に物色される展開が期待される」との見方があった。一方、「米国景気の先行きに不透明感があるなか、経済の安定が評価され日本株が物色されているが、短期的な過熱感が意識される場面もありそう」との慎重な声が聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(18日現在)
31102.56 ボリンジャー:+3σ(13週)
30896.90 ボリンジャー:+3σ(26週)
30775.09 ボリンジャー:+3σ(25日)
30573.93 ★日経平均株価18日終値
30192.43 ボリンジャー:+2σ(13週)
30154.74 ボリンジャー:+2σ(25日)
29846.40 ボリンジャー:+2σ(26週)
29799.47 均衡表転換線(日足)
29775.31 6日移動平均線
29626.34 新値三本足陰転値
29534.39 ボリンジャー:+1σ(25日)
29282.30 ボリンジャー:+1σ(13週)
29132.16 均衡表基準線(日足)
28914.04 25日移動平均線
28806.40 均衡表転換線(週足)
28795.89 ボリンジャー:+1σ(26週)
28372.17 13週移動平均線
28293.68 ボリンジャー:-1σ(25日)
28164.51 均衡表基準線(週足)
28051.08 75日移動平均線
27770.70 均衡表雲上限(日足)
27745.39 26週移動平均線
27683.86 均衡表雲下限(日足)
27673.33 ボリンジャー:-2σ(25日)
2021年9月高値30795.78円に迫る30667.13円まで上ヒゲを伸ばした。ローソク足はマドを空けて陽線を引き、終値と高値と安値がいずれも連日で前日株価を超える「赤三兵」が4日連続で出現した。25日線との上方乖離率は5.74%と昨年3月30日の5.77%以来の高水準となって短期的な過熱状態を示唆している。TOPIXも陽線ローソク足のマド空けを伴う上昇が続いて「三空」ならぬ「四空」を示現しており、スピード調整圧力の増大に留意が必要となろう。
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