様子見ムードか

 
11日の日経平均株価は大幅に3営業日続伸し、2万7923円(前日比289円高)で引けた。日銀の植田和男総裁が10日夜の就任会見で現状の大規模な金融緩和策について「継続することが適当」と述べ、円安・ドル高が進行。これを受け、輸出関連株中心に買い先行した。その後、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が11日、日本株に追加投資を検討したいと述べたと伝わり、先物主導で一段高となり、上げ幅は一時400円を超えた。ただ、一巡後は戻り売りに抑えられ、大引けにかけて伸び悩んだ。心理的なフシ目となる2万8000円を一時回復したが、その後に跳ね返されたことで、上値での戻り売りを警戒する向きも少なくないだろう。
 
あす12日の日経平均株価は、様子見ムードか。
日本時間12日午後9時30分に米3月CPI(消費者物価指数)の発表を控える。インフレ状況を把握する最重要指標であり、結果を見極めたいとの空気が広がりそうだ。さらに米国では13日に3月PPI(生産者物価指数)、14日には3月小売売上高と続き、「今後のスケジュールを考えると、買い進める状況にはない」との声が聞かれた。
日経平均は2万8000円突破からの上昇加速に期待したいところだが、まずはきょう超えてきた25日線(27716円、11日時点)より上で値を固められるかが重要になるだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
 
28708.32  ボリンジャー:+2σ(26週)
28594.53  ボリンジャー:+2σ(25日)
28349.54  ボリンジャー:+2σ(13週)
28287.42  新値三本足陽転値
28155.40  ボリンジャー:+1σ(25日)
28039.31  ボリンジャー:+1σ(26週)
27957.73  ボリンジャー:+1σ(13週)
 
27923.37  ★日経平均株価11日終値
 
27857.54  均衡表転換線(日足)
27774.78  6日移動平均線
27716.26  25日移動平均線
27683.86  均衡表転換線(週足)
27683.86  均衡表基準線(日足)
27667.35  均衡表雲上限(日足)
27565.91  13週移動平均線
27392.67  200日移動平均線
27370.30  26週移動平均線
27321.34  均衡表雲上限(週足)
27298.29  均衡表雲下限(週足)
27277.13  ボリンジャー:-1σ(25日)
27237.24  75日移動平均線
27198.34  均衡表基準線(週足)
 
 
ローソク足はマドを空けて上昇して強い買い圧力を窺わせる一方、長い上ヒゲを残して戻り売り圧力も確認する形となった。終値は25日移動平均線を上回って地合い改善を示唆した反面、ともに下降中の5日線が25日線を下回る短期デッドクロス(DC)を示現したため、地合い悪化リスクにも留意が必要となろう。
 
 

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