13日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比383ドル19セント(1.1%)高の3万4029ドル69セントと、2月半ば以来の高値で終えた。
同日発表の3月の米卸売物価指数(PPI)がインフレ鈍化を示し、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ打ち止めが近いとの見方につながった。インフレ懸念と利上げ観測の後退を受け、ハイテク株や消費関連株が買われた。
米労働省が朝方発表した3月の卸物価指数(PPI)は前月比0.5%低下となり、市場予想を大きく下回った。前日発表の3月の消費者物価指数(CPI)に続いて予想を下回り、「次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げし、その後は停止するとの見方に沿った内容」と受け止められた。
朝方発表された週間の新規失業保険申請件数は23万9000件と前週から増加した。労働市場の逼迫(ひっぱく)が緩和に向かっているとの見方も、インフレ沈静化への期待を後押しした。
早期の利上げ停止への期待から、景気敏感株を中心に買いが先行。金利低下局面で買われやすいハイテク株も上昇し、ダウ平均を押し上げた。
スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトの上昇が目立った。映画・娯楽のウォルト・ディズニーなどの消費関連株も上げた。
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前日比236.935ポイント(2.0%)高の1万2166.272で終えた。傘下のクラウドサービス「AWS」を通じて生成人工知能(AI)を提供すると発表したアマゾン・ドット・コムが高い。動画配信のネットフリックスなどの上げも目立った。
【シカゴ日本株先物概況】
13日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比450円高の2万8395円で引けた。
NYダウは、米国のインフレが減速しているとの観測から、早期の利上げ停止への期待が高まり、反発した。
同日発表の3月の米卸売物価指数(PPI)がインフレ鈍化を示す内容で、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ打ち止め観測が広がった。米株の上昇を受け、日経平均先物にも買いが波及した。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
28395 ( +205 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
28440 ( +250 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7843.38(+18.54)
13日のFTSE100種総合株価指数は5日続伸した。前日に比べ18.54ポイント(0.24%)高の7843.38と、連日で3月9日以来約1カ月ぶりの高値で終えた。午前は前日終値を挟んで一進一退だったが、13日の米株式相場が上げ幅を拡大すると、買い安心感が広がり、引けにかけて上げ幅を広げた。医薬品のほか、非鉄金属相場の上昇で資源関連銘柄が買われた。
6割超の銘柄が上昇した。個別では、産銅大手アントファガスタが2.6%高で上昇率トップ。高級衣料バーバリー(2.5%高)や住宅大手バラット・デベロップメンツ(2.4%高)も買われた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15729.46(+25.86)
13日のドイツ株価指数(DAX)は4日続伸した。前日に比べ25.86ポイント(0.16%)高の1万5729.46と、連日で2022年1月以来1年3カ月ぶりの高値で終えた。13日発表の2月のユーロ圏鉱工業生産が前月比1.5%上昇と市場予想を上回った。ユーロ圏経済が堅調さを維持しているとの見方から自動車やヘルスケアの一角が買われた。半面、高値警戒感から売りも出やすく上値は重かった。
個別では、医薬大手メルク(3.3%高)が上昇率トップ。バイエル(1.6%高)やメルセデス・ベンツ(0.8%高)も堅調だった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7480.83(+83.89)
フランスの株価指数CAC40は4日続伸し、前日に比べ1.13%高の7480.83と、過去最高値を連日で更新した。前日に23年1~3月期の売上高を発表した高級ブランドのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが5.7%高と大幅高となり、ほかの消費関連銘柄の買いに波及した。
