14日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比276円14銭(0.98%)高の2万8433円11銭だった。
米3月卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回り早期利上げ停止観測も浮上するなか、前日の米株式市場は上昇した。これを受けた日経平均株価は買い優勢となり、一時2万8500円台に乗せた。前日に今期業績見通しを上方修正したファストリが9%高となり、1銘柄で日経平均を277円押し上げた。インフレ懸念の後退を背景に前日の米株式相場が上昇したのも投資家心理の支えとなった。日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。
13日発表の3月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回り、インフレ圧力が緩和しているとの受け止めから米利上げの長期化観測が後退。東京市場では朝方から幅広い銘柄に買いが入った。米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が保有比率を高めたと言及した総合商社株も堅調に推移した。
半面、日経平均は取引時間中としては3月9日以来およそ1カ月ぶりの高値水準を付け、高値警戒感から主力銘柄の一角には売りも出た。為替が前日夕比で円高・ドル安に振れており、自動車株などは売りに押された。東エレクやアドテストといった半導体関連株も軟調だった。
本日の東京株式市場は全般買い優勢。日経平均は一時2万8500円を超える場面があった。前日の米国市場でインフレ沈静化の期待が高まり、ハイテク株を中心に株価が大きく上昇したことが背景だ。ただ、東京株式市場では決算を受けて急伸しているファーストリテが実態以上に強く見せている面も否めない。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。午前終値は前日比7.63ポイント(0.38%)高の2015.56だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆5274億円、売買高は5億5902万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1172と、全体の約6割を占めた。値下がりは551銘柄、変わらずは112銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では卸売業、小売業、倉庫・運輸関連業などが上昇。海運業、空運業、繊維製品などは下落した。
個別銘柄では、伊藤忠商事や三菱商事、丸紅が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが値を上げた。SansanやSHIFTが買われ、キーエンス、任天堂、楽天グループやサイバー、資生堂が上昇した。
半面、レーザーテックや東京エレクトロンが安く、ソフトバンクグループや日本郵船は軟調だった。シチズン、東宝、Jフロントは売られた。
