東証グロース市場は前日の米国株の上昇を受けて投資家心理が上向く中、買いが優勢となった。東証マザーズ指数、グロースCoreはともに続伸。東証マザーズ指数の終値は前日比5.80ポイント(0.77%)高の756.57だった。今週は米国でインフレ鈍化を示す物価指標の発表が相次ぎ、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ停止期待が高まった。新興市場では主力の高PER(株価収益率)銘柄を中心に買いが入り、指数は終日堅調に推移した。
東証グロース市場ではエニーカラーやフリー、TKPが上昇した。宇宙開発のアイスペースは制限値幅の上限(ストップ高水準)で終え、時価総額は1200億円超となった。一方、サンウェルズやビジョナル、eWeLLは下落した。
値上がり銘柄数281、値下がり銘柄数210と、値上がりが優勢だった。
売買代金上位の銘柄は軒並み大幅高となったが、グロース市場全体では4割近い銘柄が値下がりしており、「資金が特定銘柄に集中するという展開が続いている」という。
引き続き直近IPO銘柄はにぎわい、ispaceはグロース市場の売買代金トップになった。同社は月への物資輸送というリスクの高い事業を手掛けるが、この日も人気だった。好決算を発表したTKPが商いを伴って大きく上昇するなど、決算に反応した売買も活発だった。
きょう名証メイン市場に新規上場した日本SBは公開価格(1880円)を180円(9.6%)下回る1700円で午前に初値を付けた。その後は初値を下回る水準での軟調な推移が続いた。
個別では、Arent、ispaceがストップ高。クリングルファーマ、サークレイス、ログリーは一時ストップ高と値を飛ばした。ロコンド、テックファームホールディングス、メディカルネット、オークファン、FFRIセキュリティなど24銘柄は年初来高値を更新。海帆、スパイダープラス、カイオム・バイオサイエンス、いつも、和心が買われた。
一方、トリプルアイズがストップ安。夢展望、クラウドワークス、インターファクトリー、EduLab、日本ナレッジなど14銘柄は年初来安値を更新。スローガン、pluszero、eWeLL、リックソフト、ジャパニアスが売られた。
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