ダウ続伸66ドル高、材料待ちで方向感乏しい

24日のNYダウ工業株30種平均は小幅に続伸し、前週末比66ドル44セント(0.2%)高の3万3875ドル40セントで終えた。
今週は主力ハイテク株を含む米主要企業の決算発表がピークを迎える。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策を左右する経済指標の発表も控えており、様子見ムードが強くダウ平均は方向感を欠いた。

この日は米主要経済指標などの重要な手掛かりに乏しく、ダウ平均は取引序盤から前週末終値を挟んで小動きに推移した。今週はマイクロソフト、アルファベットなど米IT大手の決算発表が予定されているため、内容を見極めたいとのムードが広がった。
26日に交流サイトのメタプラットフォームズ、27日にネット通販のアマゾン・ドット・コムが予定している。ダウ平均の構成銘柄では航空機のボーイングやバイオ製薬のアムジェンなど10社以上が週内に発表を控えている。前週は動画配信のネットフリックスや電気自動車のテスラが決算発表後に売られており、慎重に見極めたい投資家が多かった。

来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えており、今週公表予定の1~3月期の実質GDP(国内総生産)速報値、個人消費支出(PCE)物価指数、雇用コスト指数にも関心が集まっている。
注目度の高い米経済指標の公表が相次ぐことも低調な売買につながった。

市場では「5月に利上げ停止となるのか見極めたい雰囲気が強い」との声が聞かれた。

ダウ平均は前週末終値を挟んで小動きで推移する場面が目立った。積極的な売買が見送られるなか、原油先物相場の上昇を背景に石油のシェブロンや建機のキャタピラーが買われ、ダウ平均を支えた。医療保険のユナイテッドヘルス・グループや金融のゴールドマン・サックスも高い。

半面、アナリストが投資判断を引き下げたマイクロソフトが売られたほか、顧客情報管理(CRM)のセールスフォースや半導体のインテルも安い。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスと同業のビザも下げた。

ナスダック総合株価指数は反落し、前週末比35.252ポイント(0.3%)安の1万2037.204で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや電気自動車のテスラ、画像処理半導体のエヌビディアが売られた。

 


【シカゴ日本株先物概況】

24日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前週末比40円高の2万8715円で終えた。
同日の米株式市場では今週発表される米IT大手企業の決算などの手掛かり待ちで方向感に欠ける中、続伸した。ダウ工業株30種平均が上昇し、日経平均先物には買いが優勢となった。

シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
28715 ( +125 )

シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
28740 ( +150 )

( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7912.20(-1.93)

24日のFTSE100種総合株価指数はほぼ横ばい。前週末に比べ1.93ポイント(0.02%)安の7912.20で終えた。金融引き締め継続による世界的な需要悪化が警戒され、資源セクターに売りが出た。半面、原油先物相場の上昇を背景に時価総額の大きいシェルが上昇するなど、エネルギーセクターが下値を支えた。

個別では、オンライン食品販売オカド・グループが2.1%安と下落率トップ。フレスニロ(1.6%安)やアングロ・アメリカン(1.6%安)など資源関連株も下げた。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15863.95(-17.71)

24日のドイツ株価指数(DAX)は反落した。前週末に比べ17.71ポイント(0.11%)安の1万5863.95で終えた。金融引き締め継続が消費の重荷になるとの見方から、消費関連に売りが出た。前週末に大幅に上昇していたソフトウエアのSAPに利益確定の売りが出るなどハイテクセクターも下落した。

個別では通販大手ザランド(2.2%安)が売られた。

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7573.86(-3.14)

フランスCAC40種指数は0.04%安だった。

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