今週は堅調となった。国内では決算発表シーズンに突入。24日と25日はまだ発表数が少なく、日経平均は値幅が出なかった。
米国では預金の大量流出が判明したファースト・リパブリック・バンクが暴落し、金融不安が再燃。これが嫌気されて26日は200円を超える下落となった。
ただ、値ごろ感が出てきた中、27日は下落スタートから切り返してプラス転換。
28日は米国株に強い動きが見られた上に、日銀会合の結果が株高をもたらしたことで400円近い大幅上昇となり、週間でもプラスで終えた。28日には取引時間中と終値の両方で年初来高値を更新。
さて、東京株式市場は大型連休入り直前ながらも米株高、円安を好感して大幅高を演じる1日となった。日銀が市場に警戒されていたイールドカーブコントロールの修正をはっきり見送ったことで安心感が生まれ、円安加速というおまけつきで上振れている。ここ1~2週間ほどもみ合っていたゾーンを抜けたことで5月相場は2万9000円台が完全に視野に入ってきた。
日経平均は週間では約292円の上昇となり、週足では3週連続で陽線を形成した。
来週は小動きか。5月相場に突入するが、GWで祝日が多く、営業日は火曜までの2日間のみ。米国ではFOMCが開催されるが、この結果を見る前に大型連休に突入する。
ただ、米国株もFOMCの結果発表前には様子見姿勢が強まると思われることから、この2日間では大きな動きは出てこないと予想する。
来週はFOMCだけでなく、ECB理事会や米4月雇用統計の発表などもあり、市場の空白リスクはそれなりに意識される。
しかし、(1)今回のFOMCでは0.25%の利上げ実施が濃厚とみられており、何が出てくるかわからないという不透明感がそれほど強くはないこと、(2)日本は足元の基調が強い上に、大型連休の後にも決算発表が多く控えていること、(3)今年のGWは消費活況が見込まれ、企業業績にも好影響が見込まれること―などから、リスク回避の売りは抑制されるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(28日現在)
29826.25 ボリンジャー:+3σ(26週)
29456.38 ボリンジャー:+3σ(25日)
29335.10 ボリンジャー:+3σ(13週)
29058.82 ボリンジャー:+2σ(26週)
29027.18 ボリンジャー:+2σ(25日)
28856.44 ★日経平均株価28日終値
28849.34 ボリンジャー:+2σ(13週)
28597.99 ボリンジャー:+1σ(25日)
28584.76 6日移動平均線
28560.46 均衡表転換線(日足)
28493.47 新値三本足陰転値
28363.58 ボリンジャー:+1σ(13週)
28291.39 ボリンジャー:+1σ(26週)
28168.79 25日移動平均線
28068.34 均衡表基準線(日足)
27877.82 13週移動平均線
27756.08 均衡表転換線(週足)
27739.59 ボリンジャー:-1σ(25日)
27637.68 75日移動平均線
27533.22 200日移動平均線
27523.96 26週移動平均線
27476.90 均衡表雲上限(日足)
27392.05 ボリンジャー:-1σ(13週)
27321.34 均衡表雲上限(週足)
27310.40 ボリンジャー:-2σ(25日)
27270.57 均衡表基準線(週足)
昨日に続いてほぼ高値引けとなってローソク足は下ヒゲを伴う中陽線を示現。5日移動平均線が上向きに転じたほか、昨日陰転したパラボリックが買いサイン点灯を再開し、短期的な上昇圧力の回復を窺わせた。週足では5週連続で高値を切り上げており、上値追いトレンドの継続が期待される。反面、25日線との上方乖離率が4.79%と警戒ラインの5%に接近し、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)が137.48%と再び130%を上回った。3月最安値から本日終値まで2223.52円高と上げ幅は大きく、反動安リスクにも留意が必要となろう。
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