115円高と続伸、好地合い継続

7日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比115円56銭(0.41%)高の2万8353円34銭だった。
きょう前場は、強弱観対立のなか朝方は小安く始まったが、徐々に買いが優勢となり、一時150円以上の上昇で2万8400円近くまで水準を切り上げる場面があった。
きょう予定されるパウエルFRB議長の議会証言の内容を見極めたいとの思惑から、買い手控えムードは拭えないものの、寄り後は先物主導のインデックス買いが入り全体指数が押し上げられる格好となった。ただ、日経平均は前場後半に伸び悩んでいる。
 
東証株価指数(TOPIX)も上昇し、2022年1月5日に付けた昨年来高値(2039.27)を上回った。市場では「現物株の売買注文は少ないが、短期志向の投資家から株価指数先物に買いが入っているようだ」との声が出ていた。
 
しかし、個別はともかく、指数でいうと、日経平均が2万8500円を明確に超えていくような材料をどうにも見出しにくい。足元の強さについては、メジャーSQに向けた需給的な押し上げの様相が強い気がしてならず、ここから一段と買い上がるにはどうにも材料不足と思われる。
 
直近の日本株の一方的な上昇を受けて「持たざるリスク」が意識されたとの見方のほか、「今週末に特別清算指数(SQ)の算出を控え、短期勢が買いを入れている動きがありそうだ」との声もあった。
 
3月期末に向けた権利取りを狙った高利回り銘柄のほか、中国人観光客の回復を見込んだインバウンド関連、値上げ報道を機に再人気化していて来年度の業績拡大も期待できるチタン関連など、個別で投資妙味のありそうな銘柄はあるものの、全体相場観については中立をイメージしており、銘柄選別がますます重要になってきたと考える。
 
 



前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3589億円、売買高は5億4804万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1223と、全体の6割超を占めた。値下がりは502、変わらずは110銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では鉱業、サービス業、非鉄金属の上昇が目立った。海運業、不動産は下落した。
 
個別では、神戸鋼、帝人、オークマが大幅上昇した。ソフトバンクグループがしっかり、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも堅調。東邦チタニウムや大阪チタニウムテクノロジーズ、東邦鉛、太平洋セメなどが値を飛ばしている。オリエンタルランドも高い。安永が値上がり率トップに買われ、冨士ダイスはストップ高。
 
半面、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連は安い。太陽誘電やTDKも安い。日清粉Gや三菱重SMCも売られた。日本駐車場開発が軟調、サニックス、新日本科学の下げも目立っている。

 

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