反落スタート、米株の大幅安受け

【寄り付き概況】

10日の日経平均株価は反落して始まった。始値は前日比237円86銭安の2万8385円29銭。

前日の米株式市場は、NYダウは543ドル安と急落。米銀行株などが下落し、大幅な値下がりとなった。米国株が下落した流れを受け、東京株式市場も値を下げて始まった。また、為替は1ドル=136円40銭前後と前日夕方に比べ円高で推移している。
 
幅広い銘柄に売りが先行している。ファストリやソフトバンクグループ(SBG)など、日経平均への影響度が高い値がさ株の下げが目立つ。下げ幅はその後300円超に拡大する場面があった。
 
日経平均は前日までの5日続伸で1100円超上昇していた。米株安でリスクを取りにくい地合いのなか、利益確定の売りも出やすくなっている。
半面、3月末を基準日とする配当の権利取り目的の買いは下支え要因で、郵船など海運株に買いが優勢となっている。
 
10日は黒田東彦総裁の現体制で最後の予定となる、日銀の金融政策決定会合の結果が判明する。政策修正の有無によっては株式相場も上下に大きく動く可能性があり、持ち高を大きく一方向に傾けづらい面もある。
 
取引開始前には日銀が2月の企業物価指数が前年同月比8.2%上昇だったと発表した。前月から伸び率が鈍化し、市場予想も下回ったが、株式市場での反応は限られた。
 
寄り付きでは日経平均の株価指数先物とオプション3月物の特別清算指数(SQ)算出に絡む現物株売買もあったようだ。QUICK試算のSQ値は2万8377円34銭だった。
 
東証株価指数(TOPIX)も反落している。
 
寄り付き時点で業種別では33業種中、1業種が高いのみで、値上がりは海運。値下がり上位に証券、電気機器、小売り、空運、鉄鋼、銀行など。
 
個別では、セブン&アイが売られている。T&D、野村が安い。一方、大日印は大幅高。キヤノン、エプソンは買われている。
 
 
 
 
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