9日午前の日経平均株価は続落し、午前の終値は前日比126円60銭(0.46%)安の2万7479円86銭だった。
朝方から広範囲に利益確定売りが優勢の地合いとなった。前日の米国株市場はFRB高官の相次ぐタカ派的発言などで軟調な地合いとなったが、これを引き継いでリスク回避の流れに。東京株式市場でもここにきて買い疲れ感から上値が重く、きょうは米株安を受け利食い急ぎの動きが顕在化した。あすのオプションSQ算出を前に押し目に買い向かう動きも限定的となっている。
ハイテク株の下落が目立った。東エレクやアドテストといった半導体関連株への売りが日経平均を押し下げた。
売り一巡後は下げ渋った。日本時間9日の米株価指数先物の上昇は投資家心理の一定の支えとなった。為替の円安・ドル高も日本株相場の支援材料となった。
きょう午後にはトヨタの2022年4~12月期決算の発表を控える。市場関係者は、決算内容を精査したいと様子見姿勢の投資家も多い、「きょうは、トヨタや東エレクの決算発表を控えることから、様子見姿勢が強まっているようだ」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。午前終値は前日比3.90ポイント(0.20%)安の1980.07だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2066億円、売買高は4億8437万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は894と、全体の5割弱だった。値上がりは835銘柄、変わらずは105銘柄だった。
業種別株価指数(全33業種)では電気・ガス業、電気機器、陸運業などが下落した。上昇は繊維製品、卸売業、ガラス・土石製品など。
個別では、レーザーテックが安く、東京エレクトロン、スクリンも売りに押された。メルカリ、エムスリーが下落、富士フイルムホールディングス、東芝なども軟調。エーザイやオムロンも値を下げた。Sun Asterisk、ツバキ・ナカシマなどが急落、日本金銭機械の下げも目立った。
半面、日本製鉄が頑強な値動きをみせ、住友金属鉱山も買いが優勢。AGCやコナミGも上昇した。芝浦メカトロニクスが値を飛ばし、RPAホールディングスも大幅高。このほかクラレや帝人は上昇した。
