今週は、軟調となった。日経平均は週明け13日に大幅安。米国の長期金利上昇が嫌気されたほか、10日金曜の引け後に次期日銀総裁の報道が出た際に円高や先物安が進む場面があったことなどが警戒された。
ただ、翌日以降は上昇と下落を繰り返して方向感が定まらなかった。米国の長期金利は上昇基調が続いた一方、米国のCPIや小売売上高が市場予想を上回った割には、米国株はしっかりとした動きを見せた。また、日銀新人事は各種報道から円安が進行したことが日本株を下支えした。週後半に米国株が強いPPIを受けて崩れたことから、週間では下落した。日経平均は週間では約157円の下落。週足では2週連続で陰線を形成した。バリュー株優位の地合いとなり、TOPIXは週間では上昇。節目の2000pを上回る場面もあった。
来週は、小動き展開か。
米国は月曜20日、日本は木曜23日が休場で、手掛けづらさが意識される一週間となる。国内では材料が少なく、米国株や為替の影響を受けやすくなるだろう。ただ、米国もCPI、PPI、小売売上高など注目度の高い経済指標を消化したばかりで、この週に出てくる1月中古住宅販売や10-12月期GDP改定値などが米国の金利を大きく刺激するかは微妙なところ。0.25%の利上げが決定された前回のFOMC議事録が公表されるが、この後に出てきた経済指標が強かったこともあり、米国株も方向感が定まらないとみる。日経平均は日々の振れ幅が大きくなったとしても、どちらかに傾けばそれが修正され、週を通しては大きな動きにはならないと予想する。
米国では次回FOMCで0.5%利上げの可能性が意識され始めた。ここまで0.75%→0.5%→0.25%と利上げ幅の縮小が続いており、時期はともかく、この先は据え置きになっていずれは利下げとみていた市場参加者が多かったと思われる。そうではないかもしれないことが、2023年の株式市場の大きなリスク。次回の0.5%が可能性ではなく確度が高まった場合に、米国株がどういった反応を見せるのかが注目される。そしてそれは、今年の株式市場を見る上で非常に重要なポイントとなるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(17日現在)
28769.07 ボリンジャー:+2σ(26週)
28746.26 ボリンジャー:+3σ(25日)
28658.82 ボリンジャー:+2σ(13週)
28244.94 ボリンジャー:+2σ(25日)
28024.41 ボリンジャー:+1σ(26週)
27888.71 ボリンジャー:+1σ(13週)
27743.63 ボリンジャー:+1σ(25日)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27568.75 6日移動平均線
27540.95 均衡表転換線(日足)
27513.13 ★日経平均株価17日終値
27433.40 新値三本足陰転値
27308.50 75日移動平均線
27279.74 26週移動平均線
27257.53 200日移動平均線
27242.31 25日移動平均線
27242.26 均衡表雲下限(週足)
27225.09 均衡表基準線(週足)
27118.60 13週移動平均線
27082.09 均衡表雲上限(日足)
26784.66 均衡表基準線(日足)
26741.56 均衡表転換線(週足)
ローソク足は小陽線を描いて終値は下向きの5日移動平均線を下回り、足元の上値の重さを確認する形となった。一方、終値は節目の2万7500円を上回ったほか、上向きをキープした25日線が200日線直下のゴールデンクロス(GC)形成を窺う好位置で引け、中期ベースの上昇基調を維持した格好。一目均衡表では三役好転下の買い手優位の形状を保ったが、基準線と転換線がともに横ばいのため、膠着感の強い相場の延長が予想される。
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