小幅に続落、米金利高でグロース株は売り

 
20日午前の日経平均株価は小幅に続落した。前週末比5円80銭(0.02%)安の2万7507円33銭で終えた。
朝方は売りが先行し一時80円を超える下落となる場面があった。前週末17日の米株式市場でハイテク株などが下落しナスダック指数が続落したことも警戒された。ただ、下値には買いが流入し午前10時過ぎに日経平均株価は一時、小幅なプラス圏に浮上するなど下げ渋る展開となった。結局、前場は小幅安で引けた。
 
きょうはプレジデントデーの祝日で米全市場が休場となる。目立った取引材料がないなか日本株は方向感なく推移した。
 
市場では「主要企業の決算発表も終わり、重要な日米の経済指標も一巡して目先は材料が乏しい。決算は業績の下方修正が多かったが、欧米景気の堅調さが相場の支えだ」との声があった。
 
米長期金利が高止まりするなか、指数寄与度の高いグロース(成長)株の一角が売られ指数を押し下げた。外資系証券のトレーダーによると、「欧州系のロングオンリー(買い持ち専門)の投資家が半導体製造装置などのグロース株に売りを出していた」という。半面、バリュー(割安)株は相対的に強かった。金融株や空運業、陸運業などが上昇した。
 
決算発表が一巡した2月末以降は、警戒感を忘れずに引き続き下落シナリオも想定しておきたいところ。さて、後場の日経平均は、もみ合い展開が続くか。本日の米国市場はプレジデントデーの祝日で休場。手がかり材料に欠ける中、個別材料株中心の物色が継続しそうだ。

 


前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆1472億円、売買高は4億9341万株と商いは低調だった。東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発した。東証プライムの値下がり銘柄数は439と約2割で、一方値上がりは1321銘柄、変わらずは77銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、海運業などが下落した。上昇はパルプ・紙、ゴム製品、その他金融業、証券・商品先物取引業など。
 
個別銘柄では、東京エレクトロンやソニーグループが安く、日本郵船や川崎汽船が値を下げた。日本製鉄やソニーグループ、パナHD、東エレク、エムスリーが安い。
 
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが高く、信越化学工業やブリヂストン、JTがしっかり。東急、Jフロント、オリックスが上昇した。
そのほか、前期業績上振れ着地や増益ガイダンスが好感された横浜ゴムが急騰、佐鳥電機、東名、グリーなどが買われた。
 

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