11日の日経平均株価は大幅に4営業日続伸し、2万6446円(前日比270円高)引けとなった。警戒されていた10日のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演で、金融政策への言及がなかったため、安心感から同日の米国株式が上昇。この流れを受け、買い優勢で始まり、上げ幅は一時300円を超えた。一巡後は上値が重くなったが、下値も限定され、大引けにかけて高値圏でもみ合った。
市場では、「とりあえず米CPI待ちの格好だ。方向感が見えにくいなか、まずは25日移動平均線(2万6914円)をクリアできるかがポイントになる」との見方が出ていた。
あす12日の日経平均株価は、様子見か。
日本時間12日午後10時30分に22年12月の米CPI(消費者物価指数)の発表を控えており、最重要指標を前にして積極的な売買は抑制される可能性がある。今回のCPIの市場予想は前年比伸び率が6.5%(前月は7.1%)。鈍化傾向が続く見通しで、相場のサポート要因になり得るが、一部では「米金利低下期待につながり、円高が進む要因として意識され、日本株にとってはマイナスに作用することにもなる」との声もあり、CPI結果を受けたマーケット反応を見極める必要があるだろう。
明日の売り圧力が限定的であれば、1月5日以降の戻りは本物ということ。どちらにしてもCPIを消化する13日はそれなりに値幅が出そうではあるが、その手前で落ち着いた動きが見られるかに注目したい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
27987.00 ボリンジャー:+1σ(13週)
27911.95 均衡表雲上限(日足)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27726.10 ボリンジャー:+1σ(25日)
27474.60 26週移動平均線
27422.37 均衡表基準線(週足)
27279.30 200日移動平均線
27203.72 75日移動平均線
27199.81 13週移動平均線
27082.09 均衡表転換線(週足)
27062.13 均衡表雲下限(日足)
26928.79 均衡表基準線(日足)
26914.09 25日移動平均線
26745.37 均衡表雲下限(週足)
26647.41 ボリンジャー:-1σ(26週)
26446.00 ★日経平均株価11日終値
26412.62 ボリンジャー:-1σ(13週)
26141.19 均衡表転換線(日足)
26102.08 ボリンジャー:-1σ(25日)
26037.93 6日移動平均線
25820.23 ボリンジャー:-2σ(26週)
25716.86 新値三本足陰転値
25625.42 ボリンジャー:-2σ(13週)
25290.07 ボリンジャー:-2σ(25日)
24993.04 ボリンジャー:-3σ(26週)
24838.23 ボリンジャー:-3σ(13週)
ローソク足はマドを空けて陽線を描き、短期的な買い圧力の強まりを窺わせた。株価下方では5日移動平均線が上昇角度を増した。終値は新値三本足の陽転値26387.72円を超え、株価の回復トレンド延長を示唆している。25日線が下降を続けているため、強い戻り売りが予想されるものの、本日は26479.99円まで買い進まれており、節目の26500円や昨年12月14日の直近高値から大発会安値までの3分の1戻し26506.49円クリアが射程に入った形となった。
