上値の重い相場か

 
きょう(17日)の東京株式市場は主力株を中心に終始買い優勢となり、日経平均株価が前営業日比316円高の2万6138円と3日ぶりに反発。日経平均は300円を超える上昇で2万6000円台ラインを再び跨いできた。思ったよりも値幅が伴う切り返しではあったが、その一方で高揚感は感じられない地合いだったともいえる。日銀の金融政策決定会合の結果公表と黒田日銀総裁の記者会見をあすに控え、デイトレーダーを除き投資家サイドとしては身動きができないというのが実情ではなかったか。
 
ただ、材料難のきょうにこれだけ上昇するということは、ここ数日は無駄に値幅が出ただけのようにも見える。前場で派手に上昇したにもかかわらず、後場は何事もなかったかのように値動きが落ち着いた。個別のランキングを見ても、直近で材料のあった銘柄の振れ幅が大きくなっている。日銀会合の結果が出るあすも荒れそうで、上がったから強かったと捉えるのではなく、ボラティリティの高まりに警戒を払っておく局面だろう。
 
日銀は前回2022年12月の会合で金融政策の修正を発表した。今回も金融緩和の副作用を点検するとの観測が出てきており、会合の結果が大きく注目される。金融政策が現状維持であれば、株式市場はひとまず買いで反応すると思われる。一方、さらなる修正であったり、修正ではなく変更といった話が出てきた場合には、強い売り反応となる可能性が高い。ただ、今回に関しては、前回の会合後にマーケットが荒れたこともあり、黒田総裁が会見で何を話すかということも非常に重要となる。結果発表直後と翌日の反応は真逆となる展開も想定されるだけに、落ち着いた行動を心掛けたい。
25日線が下降を続けていることもあり、上値の重い相場が続きそうだ。

 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(17日現在)
 
27738.76  均衡表雲上限(週足)
27422.61  ボリンジャー:+1σ(25日)
27422.37  均衡表基準線(週足)
27393.73  26週移動平均線
27258.23  200日移動平均線
27149.63  75日移動平均線
27116.86  13週移動平均線
27082.09  均衡表転換線(週足)
27062.13  均衡表雲下限(日足)
26928.79  均衡表基準線(日足)
26745.37  均衡表雲下限(週足)
26656.62  25日移動平均線
26516.91  ボリンジャー:-1σ(26週)
26257.72  ボリンジャー:-1σ(13週)
26191.98  6日移動平均線
 
26138.68  ★日経平均株価17日終値
 
26104.75  均衡表転換線(日足)
25890.63  ボリンジャー:-1σ(25日)
25716.86   新値三本足陰転値
25640.08  ボリンジャー:-2σ(26週)
25398.59  ボリンジャー:-2σ(13週)
25124.64  ボリンジャー:-2σ(25日)
24763.26  ボリンジャー:-3σ(26週)
24539.45  ボリンジャー:-3σ(13週)
24358.65  ボリンジャー:-3σ(25日)
 
ローソク足は陽線を引き、終値は26000円台に復帰した。5日移動平均線付近で頭打ちとなったが、前日に空けたマド(25938.04-26090.84円)を埋め、1月4日を直近ボトムとする下値切り上げトレンドをキープする形となった。25日線とのマイナス乖離率は1.94%、東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は95.49%と中立ゾーンにあるため短期的なリバウンド圧力は限定的とみられ、25日線が下降を続けていることもあり、上値の重い相場が続きそうだ。
 

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