ダウ反落391ドル安、企業業績に不安

17日のNYダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、前営業日の13日に比べ391ドル76セント(1.1%)安の3万3910ドル85セントで終えた。

ゴールドマンが朝方発表した22年10~12月期決算は、純利益が前年同期比約7割減。調整後の1株当たりの利益は、市場予想を大きく下回った。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げやインフレを背景に市場環境が悪化し、企業のM&A(合併・買収)などが減少。投資銀行業務が不振だった。

ゴールドマン・サックスが大幅安となり、ダウ平均の重荷となった。景気敏感株を中心に売りが波及した。ダウ平均を1銘柄で160ドルほど押し下げた。保険のトラベラーズは5%安で終えた。17日に発表した22年10~12月期決算速報値で特別項目を除く1株利益が市場予想を下回った。

市場では「今後の企業決算発表を慎重に見極めたい雰囲気が強まった」という。景気敏感株の下げが目立ち、銀行のJPモルガン・チェースや化学のダウ、工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が安い。ダウ平均は前週末までの4営業日で800ドル近く上昇し、短期的な利益を確定する売りも出た。

一方、アナリストが目標株価を引き上げた石油のシェブロンが買われた。主力ハイテク株はまちまちだったが、ダウ平均を構成するスマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトは上昇した。

ナスダック総合株価指数は小幅に7日続伸し、前営業日比15.956ポイント(0.1%)高の1万1095.113で終えた。7日続伸は11日続伸した21年10~11月以来、1年2カ月ぶり。

電気自動車のテスラや画像処理半導体のエヌビディアの上昇が目立った。半面、ネット通販のアマゾン・ドット・コムやネット検索のアルファベットは安い


【シカゴ日本株先物概況】

17日のシカゴ日経平均先物は上昇した。3月物は前営業日の13日に比べて460円高の2万6250円で引けた。
決算が予想を下回ったゴールドマン・サックスが大幅安となりダウ平均を押し下げた。

シカゴ日経225先物3月限 (円建て) 26250 ( +110 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て) 26325 ( +185 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7851.03(-9.04)

17日のFTSE100種総合株価指数は5営業日ぶりに反落し、前日に比べ9.04ポイント(0.12%)安の7851.03で終えた。イングランド銀行(英中央銀行)の金融引き締め継続の観測が強まり、英景気の冷え込みが懸念された。小売りや日用品など消費関連銘柄に売りが出た。
個別では、前日に上昇率トップだったオンライン食品販売オカド・グループが9.3%安と急反落。住宅大手バークリー・グループ(2.7%安)や産金大手エンデバー・マイニング(1.9%安)も売られた。エネルギー大手SSE(2.1%高)や送電大手ナショナル・グリッド(1.5%高)は堅調だった。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15187.07(+53.03)

17日のドイツ株価指数(DAX)は5日続伸した。前日に比べ53.03ポイント(0.35%)高の1万5187.07と、2022年2月以来11カ月ぶりの高値で終えた。欧州中央銀行(ECB)が利上げペースを減速するとの期待が相場を支えた。自動車や小売りなど消費財銘柄が買われた。
個別では、高級車メーカーのポルシェが3.1%高と上昇率トップだった。

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7077.16(+33.85)

フランスCAC40種指数は0.48%高だった。ドイツの景気期待指数が改善したことを好感し、欧州大陸はプラスとなった。

 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次