79円安と反落、米株安イベント控え様子見ムードも

 
12日午前の日経平均株価は反落し、前引けは前週末比79円89銭(0.29%)安の2万7821円12銭だった。
 
きょうは朝方から軟調な地合いとなった。前週末の米国株市場でFRBによる金融引き締めが長期化するとの見方が再び強まり、NYダウが300ドルあまりの下げをみせたことで、足もと買い手控えムードとなっている。今週は13~14日の日程でFOMCが開催されることから、これを前に積極的な買いが入りにくい。そうしたなかも個別株物色意欲は旺盛。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数は拮抗している状態だが、わずかに値上がりが多くなっている。
東エレクなど値がさの半導体関連株が下落し、日経平均を下押しした。日経平均の下げ幅は朝方に一時160円を超えた。
 
シカゴ日経平均先物にサヤ寄せする格好から、本日の日経平均はやや売りが先行。先週でメジャーSQは通過したものの、13日に発表される米11月CPIへの警戒感も高まるなか、ひとまずは先週末の上昇に対する反動安が意識されやすいところとなっている。
現段階ではやはり米11月CPIやFOMCの結果公表、パウエル議長の記者会見に最大の注目をしておきたい。さて、後場の日経平均は、軟調もみ合い展開が続くか。米株先物の動向を横目に、上値の重い展開が継続するか注目しておきたい。
 
市場では「国内では防衛費増額やインバウンド(訪日外国人)需要増加への期待が株価の一定の支えとなっている」との見方が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。午前終値は前週末比2.65ポイント(0.14%)安の1958.91だった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆1739億円、売買高は4億7946万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は841、値上がりは869、変わらずは126だった。
 
 


業種別株価指数(全33業種)では鉄鋼、非鉄金属、金属製品の下落が目立った。上昇は海運業、その他金融業、空運業など。
 
個別では、楽天グループ、ニコン、住友鉱が下落した。東エレクやレーザーテック、アドバンテなどの半導体関連株が軟調に推移、ファーストリテやソフトバンクグループ、キーエンスなどの大型株が下落した。また、三菱商事、三井物産、丸紅などの商社株、東邦チタニウムや大阪チタ、日本製鉄なども大きく下落している。今期業績見通しが市場期待値を下回ったトビラシステムズ、8-10月期はコンセンサス下振れで前四半期比減益となった三井ハイテックも大幅下落。ほか、鳥貴族HD、日本ハウスHDなどが東証プライム市場の値下がり率上位に顔を出した。
 
 一方、日本郵船や商船三井などの海運株、三菱UFJや三井住友などの金融株が堅調に推移した。トヨタ自、資生堂、野村総合研究所、東海カ、IHIも買われた。メルカリやベイカレント、ソニーグループなどのグロース株の一角も上昇、第1四半期大幅増益決算や自社株買い実施を好感された日駐、8-10月期大幅増益決算や自社株買いを高評価された鎌倉新書などが大幅上昇、そのほか、アグロカネショ、gumi、エイチームなどが東証プライム市場の値上がり率上位に顔を出した。

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