28日の日経平均株価は3日ぶりに反落し、2万6340円(前日比107円安)引け。27日の米国株式市場で長期金利の上昇を背景にハイテク株が下落した流れを受け、半導体・電子部品関連などの値がさハイテク株中心に売りが先行した。下げ幅は一時240円を超えた。
売り一巡後は大引けにかけて下げ渋ったが、戻りは限定された。前々週末16日からの下げ基調は前週末23日の安値(2万6106円)でいったん底打ちの格好となったが、その後の戻りが物足りなく、戻り売りへの警戒感がくすぶっている。
あす29日の日経平均株価は、方向感のない展開か。
受け渡しベースで実質新年相場入りとなるが、とりあえず12月配当落ち分(日経平均で推定60円強)の影響を吸収できるかが注目される。
国内には手掛かり材料が乏しく、「米株高のフォローがないと上に進みにくい」との声が聞かれた。中国では新型コロナウイルス感染症の拡大を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を事実上終了したが、足元では感染が急拡大しており、その影響を見極めたいとの空気もある。
28日は、自動車株には買われるものもあったが、ハイテク株や不動産株など、足元で弱さが目立つところが一段と売られている。これらが切り返してくれば、そのことが指数にも好影響を及ぼすと思われるが、米国で長期金利が上昇傾向にあるうちはなかなか厳しい。かといって、年の瀬で米国の金利を低下させるような材料が出てくることも期待しづらい。年内の残り2営業日は、モヤモヤしながら方向感のない動きが続きそうだ。
■上値・下値テクニカル・ポイント(28日現在)
27395.42 75日移動平均線
27356.20 13週移動平均線
27304.34 均衡表転換線(週足)
27304.34 均衡表基準線(日足)
27251.59 200日移動平均線
27237.64 新値三本足陽転値
27140.86 均衡表雲下限(日足)
26909.71 均衡表転換線(日足)
26851.51 均衡表雲下限(週足)
26777.38 ボリンジャー:-1σ(25日)
26753.54 ボリンジャー:-1σ(26週)
26723.60 ボリンジャー:-1σ(13週)
26387.51 6日移動平均線
26340.50 ★日経平均株価28日終値
26091.01 ボリンジャー:-2σ(13週)
26060.33 ボリンジャー:-2σ(25日)
25988.95 ボリンジャー:-2σ(26週)
25458.42 ボリンジャー:-3σ(13週)
25343.28 ボリンジャー:-3σ(25日)
25224.36 ボリンジャー:-3σ(26週)
ローソク足は小陽線で終了。12月23日の直近安値をキープして下値での買い需要を確認した。反面、下降を続ける5日移動平均線に高値が届かず、根強い売り圧力を確認する形にもなった。25日線との下方乖離率は4.20%と直近ピークだった23日の5.24%から縮小傾向が続き、下降する25日線との乖離率縮小で短期的なリバウンド圧力は減退する流れにある。このため、十分な値幅で株価が戻りきらないまま25日線が下降することで、25日線比の、売られ過ぎ状態が解消されていく可能性に留意が必要となろう。
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