今週は軟調となった。日経平均株価は、26、27日は連日で上昇したが、海外では休場も多く新たな手掛かりには乏しい中、気迷いムードも強かった。
休場明けの米国で長期金利が上昇したことを嫌気して28日に下落すると、ナスダックが終値で年初来安値を更新したことを受けて、29日には一時節目の26000円を割り込んだ。大納会の30日は米国株の大幅高を受けても大型ハイテク株の動きがさえず、横ばいで終了。安値圏を脱することができず、週間でも下落した。日経平均は週間では約140円の下落となり、週足では3週連続で陰線を形成した。
2022年通年では、約2697円(-9.4%)の下落となり、年足では陰線を形成。1月に高値29388.16円をつけ、3月に安値24681.74円をつけた。TOPIXが5.1%安と日経平均をアウトパフォーム。グロース株には厳しい1年で、マザーズ指数が26.1%安となった。
来週(1月4-6日)の日経平均株価は上値の重い展開か。
正月休み明けで取引は3営業日となるが、インフレと米国の金融政策をめぐり、23年も全般的に様子見ムードの強い出足となる可能性がある。
今週(12月26-30日)の日経平均株価は、27日高値2万6620円をピークに軟化すると、そのまま騰勢が戻らずに5日移動平均線を下回る水準に押しとどめられた。終盤は手じまいとアルゴリズムの売りに支配されたような展開となり、今後の世界景気の悪化への不安を背景に、優良銘柄にも買いが集まりにくかった。
来週も、外部環境は改善しにくそうだ。海外勢が復帰する点は期待材料だが、方向感は日本の正月休み中の米国株の値動き次第だろう。経済面では中国の新型コロナウイルスの感染爆発により、春節(旧正月、23年は1月21-27日)のインバウンド(訪日外国人観光客)効果も見込みにくくなった。
■上値・下値テクニカル・ポイント(29日現在)
27508.64 26週移動平均線
27422.37 均衡表基準線(週足)
27402.86 25日移動平均線
27369.13 75日移動平均線
27337.21 13週移動平均線
27258.10 200日移動平均線
27228.11 均衡表転換線(週足)
27228.11 均衡表基準線(日足)
27140.86 均衡表雲下限(日足)
26851.51 均衡表雲下限(週足)
26728.12 ボリンジャー:-1σ(26週)
26671.58 ボリンジャー:-1σ(13週)
26659.44 ボリンジャー:-1σ(25日)
26651.75 均衡表転換線(日足)
26568.03 新値三本足陽転値
26338.51 6日移動平均線
26093.67 ★日経平均株価29日終値
26005.94 ボリンジャー:-2σ(13週)
25947.60 ボリンジャー:-2σ(26週)
25916.02 ボリンジャー:-2σ(25日)
25340.31 ボリンジャー:-3σ(13週)
25172.60 ボリンジャー:-3σ(25日)
25167.08 ボリンジャー:-3σ(26週)
ローソク足は小陽線で終了。寄り引けほぼ同値で長めの下ヒゲを伴った十字足を描いた。下落トレンドが続く中での十字足示現だけに、底値到達の可能性を示唆した格好。ただ、上値は下降中の5日移動平均線に届かず、ともに下向きの25日線は75日線の33.73円上に迫ってデッドクロス(DC)形成を窺っており、強い下押し圧力も残っている模様だ。
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