4日午前の日経平均株価は大幅に続落し、前引けは前営業日比560円22銭(2.03%)安の2万7103円17銭だった。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの警戒から、2~3日の米株式市場で主要株価指数が下落し、東京株式市場でも運用リスクを回避する目的の売りが幅広い銘柄に出た。日経平均の下げ幅は一時600円を超えた。
1~2日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されたが、その結果はタカ派的な内容だったと受け止められ、NYダウは2日に500ドルを超える急落となり3日も下落した。この日の東京株式市場は3日が休場だったことから、休み中の海外市場の下落を織り込む形で下げ幅は拡大した。半導体などハイテク株のほか、海運、機械株などが値を下げた。
FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長は「利上げ停止の検討は時期尚早」、「前会合以降に入手したデータは政策金利が従来想定以上よりも高くなることを示唆している」などと発言。これを受けて、フェデラルファンド(FF)金利先物市場が織り込むターミナルレート(政策金利の最終到達点)は来年5月頃をピークとする形で5.2%弱まで上昇してきている。
債券利回りも幅広い年限で上昇しており、3日の米10年債利回りは4.15%まで再び上昇してきた。ただ、10月下旬に一時上回った4.3%台にまではまだ距離があり、金利の上昇余地は多分に残されていると見受けられる。今晩に発表される米10月雇用統計や、来週に発表予定の米10月消費者物価指数(CPI)など今後の経済データ次第ではあるが、FF金利先物市場が織り込むターミナルレートで5.5%、米10月年債利回りで4.5%程度までは金利上昇余地があると考えておいた方がよいだろう。
市場では「米株式相場が不安定な動きとなっているうえ、日本時間4日夜に発表の10月の米雇用統計を見極めたいとの雰囲気もあり、投資家は買いを入れにくい」との声が聞かれた。半面、円安などを追い風に輸出企業の業績は総じて上向いており、好決算をきっかけに買いを集める銘柄も多い。日経平均は前場中ごろからは底堅さが目立った。
8日には米中間選挙が控えている。上院と下院の双方で野党・共和党が過半数を制すると、再び政府の債務上限引き上げを巡る与野党の攻防劇が想定され、短期的には株式市場はこれを嫌気する可能性がある。10日には米10月CPIも発表予定で、イベントが盛り沢山な分、今晩の米雇用統計を受けて株式市場の売りが止んでも油断はしない方がよいだろう。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。午前終値は前営業日比27.31ポイント(1.41%)安の1913.15だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8854億円、売買高は8億3637万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1377と、全体の約75%を占めた。値上がりは390銘柄、変わらずは70銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)ではガラス・土石製品、水産・農林業、精密機器などの下落が目立った。上昇は空運業、銀行業、卸売業のみ。
個別銘柄では、レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストといった半導体関連株が安く、ファナックやSMCなど機械株も軟調。日本郵船や商船三井といった海運株も値を下げた。ZHDやエムスリーが大幅安。AGCや日水、資生堂も売られた。堅調決算も通期計画の据え置きが失望されたアイロムG、マンダムなども急落。ほか、ヒロセ電機、KADOKAWAなども大幅に下落した。
半面、業績の増額修正を発表した三菱自動車工業や大阪チタニウムテクノロジーズが急伸。コニカミノルや三菱重工業、三井物産が値を上げた。10月既存店売上高が好感されたABCマートも大きく上昇。JVCKW、サンゲツは直近の好決算や業績上方修正が引き続き買い材料視された。
