9日の日経平均株価は3日ぶりに反落し、2万7716円(前日比155円安)引けとなった。8日の米国株高を支えに買いが先行したが、約2カ月ぶりの高値水準とあって、戻り売りや利益確定売りも出やすく、その後は下げに転じた。後場は、香港ハンセン指数安が重しとして意識されこともあり、下げ幅は一時180円を超えた。きのう2万8000円を視野に入れたことで、戻り売りへの警戒感も指摘され、心理的なフシ目を前に買い進めにくい面もあろう。
あす10日の日経平均株価は様子見か。
先行きの米金融政策を占う上で重要視されるあす発表の米10月消費者物価指数(CPI)に移る。CPIがそれほど強い結果とならなければ、12月のFOMCでは利上げ幅が0.75%ではなく、0.5%かそれ以下になるとの見方が強まる。
そうなれば年末株高に対する期待も高まるだろう。一方、強い結果となった場合には12月も大幅利上げが避けられず、リスクオフ色が強まるだろう。CPIの発表を前に、あすは買いが入りづらいと予想する。開票中の米中間選挙については、政権と議会の多数派の政党が異なる「ねじれ」現象の可能性があるが、「大方織り込んだ」との声が聞かれ、選挙情勢による影響は限定されそうだ。
直近で上回った週足の節目が2万7300円~2万7400円台に集中しているだけに、これらを支えとして、下げても2万7500円辺りまでで売りが止まるかに注目しておきたい。
■上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)
28989.23 ボリンジャー:+2σ(13週)
28943.27 ボリンジャー:+2σ(26週)
28384.16 ボリンジャー:+3σ(25日)
28233.65 ボリンジャー:+1σ(13週)
28134.26 ボリンジャー:+1σ(26週)
27977.52 ボリンジャー:+2σ(25日)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27716.43 ★日経平均株価9日終値
27624.58 75日移動平均線
27609.71 6日移動平均線
27570.89 ボリンジャー:+1σ(25日)
27478.06 13週移動平均線
27462.18 均衡表転換線(日足)
27422.37 均衡表雲上限(日足)
27371.50 均衡表基準線(週足)
27325.26 26週移動平均線
27199.74 新値三本足陰転値
27164.26 25日移動平均線
27152.84 200日移動平均線
ローソク足は本日陰線の胴体部分が昨日陽線の胴体部分を覆う「包み線」を示現して短期的な上値追い一服を示唆した。ただ、一目均衡表では三役好転後の買い手優勢の形状をキープ。株価下方では上向きの25日移動平均線が200日線を下から上に抜いて大勢での上昇トレンド継続を確認する形となっている。
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