6日午前の日経平均株価は続伸し、前日比249円84銭(0.9%)高の2万7370円37銭で終えた。米株価指数先物が日本時間6日の取引で堅調に推移し、同日の米株式相場の上昇を見込んだ買いが日経平均先物などに入った。
朝方は強弱観対立のなか日経平均が小幅高でスタートしたが、その後は大きく買い優勢に傾いた。前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数が朝方の大幅安から立ち直り、小幅下落で引けたことで東京株式市場でもリスク選好の地合いが継続した。
主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3日続伸した。
日本の半導体関連株に買いが波及した。東エレクやアドテストなど半導体関連などのハイテク値がさ株が強い動きを示し、全体相場の上昇に貢献した。
商品投資顧問(CTA)とみられる、株価指数先物への買いも相場を押し上げた。日経平均は市場想定よりも強い金融引き締めを長く続けるタカ派姿勢が示された9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受け、大きく下落する前の水準である9月21日の終値(2万7313円)を上回った。FOMC後に相場の一段安を想定して株価指数先物の売りの持ち高を形成した投資家の買い戻しが活発化したとの見方もあった。
日経平均の上値は重くなる場面もあった。前日までの3日間で1180円ほど上昇し、約2週間ぶりに2万7000円台を回復した。急ピッチな上昇だっただけに利益確定の売りも出た。
後場の日経平均は日足一目均衡表の雲下限を手前に上昇一服とみておきたい。週末の雇用統計が近づくなか上昇余地は乏しくなってきていると考えられる。ここから足元で反発を強めているグロース株などに乗るのは危うく、本日は小休止となっている陸運や食料品といった内需系ディフェンシブ銘柄、インバウンド銘柄の押し目買いの方が無難だろう
東証株価指数(TOPIX)も続伸した。午前終値は前日比15.16ポイント(0.8%)高い1928.08だった
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3091億円、売買高は5億5227万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1528と、全体の約8割を占めた。値下がりは255銘柄、変わらずは52銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)では鉱業、電気機器、その他製品などが上昇。電気・ガス業、海運業、食料品は下落した。
個別ではレーザーテックが群を抜く売買代金をこなして上値追い、東京エレクトロンも1000円を超える上昇をみせた。ソフトバンクグループ(SBG)とファストリが買い優勢、ソニーグループも値を上げた。エーザイが高く、三菱重工業も堅調。三陽商会、薬王堂ホールディングスはいずれも8%を超える大幅高。TDKやファナック、京セラなど値がさ株が高い。
半面、テルモとKDDIが安く、イオンとセブン&アイもが売りに押され、レノバも冴えない。資生堂、花王も軟調。ウェザーニューズが急落、トーセイ、カチタスなども大きく下げた。ほか、イーレックス、レノバ、東北電力など電気・ガス関連株で弱い動きがみられる。
