小幅反落 米ハイテク株安や円安一服

 
27日午前の日経平均株価は小幅に反落し、前引けは前日比52円44銭(0.19%)安の2万7379円40銭だった。
 
きょう前場は目先利益確定の売りにやや押される展開となった。前日の米国株市場でナスダック総合株価指数が大きく下げたことを受け、投資家のセンチメントが弱気に傾いた。ただ、米株価指数先物が堅調な推移をみせていることや香港株をはじめアジア株市場が軒並み上昇していることなどを背景に、下値抵抗力も発揮している。
 
日経平均はやや下げ幅を拡大する場面があった。外国為替市場で円安・ドル高が一服しており、主力の輸出関連が総じて売りに押された。市場では「生保系から電気関連に売りが出ている」との指摘があった。
 
一方、小幅ながら上げに転じる場面もあった。米株価指数先物が堅調に推移していることが支えとなったほか、鉄道などインバウンド関連株の一角に買いが入った。相場の強弱感が拮抗しており、前日終値を挟んで一進一退での推移が続いた。
 
市場では「心理的なフシ目の2万7500円近辺では、戻り待ちの売りが出ているもようで、重い値動きとなっている。目先的には2万7500円手前の水準を固める展開になりそうだ」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3744億円、売買高は5億4992万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1286と、全体の7割を占めた。値上がりは474、変わらずは77銘柄だった。
 
 


業種別株価指数(33業種)では銀行業、繊維製品、海運業などが下落。鉱業、電気・ガス業、陸運業などは上昇した。
 
 
個別では、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が高く、ソフトバンクグループSBG)やファストリなど日経平均への寄与度が高い値がさ株が上昇した。キーエンス、SMCなど設備投資関連も上昇した。日本電産もしっかり。カプコンが値を飛ばし、オムロンも高い。九電工、トビラシステムズが大幅高に買われた。ソシオネクストも物色人気になっている。
 
半面、トヨタやキヤノンが下げた。米金利低下で三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも軟調。アサヒグループホールディングスなども値を下げた。信越ポリマーは急落、北國フィナンシャルホールディングス、ふくおかフィナンシャルグループなど地銀株に安い銘柄が目立っている。
 
 

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