今週は、堅調となった。メディア報道から米国の利上げペース減速期待が高まり、21日のダウ平均が700ドルを超える上昇。そこから27日まで5日続伸と強い動きが続いた。米国の長期金利にも上昇一服感が出てきたことから、日本株もこれらを好感した買いが入った。日経平均は26日に直近高値を上回り、一時2万7500円を上回った。ダウ平均の強い動きが続いた一方で、米国の大型グロース企業の決算はさえないものが相次いだことから、週後半にかけては売りも出てきた。しかし、国内も決算発表が本格化して個別の物色意欲が旺盛であったことから、大きくは崩れず。週間ではプラスで終えた。
日経平均は週間では約214円の上昇。週初から高く始まって後半に伸び悩んだため、週足では4週ぶりに陰線を形成した。
来週(10月31日-11月4日)の東京株式市場では、上値の重い展開か。
11月相場に入るが、FOMC(11/1~2)があり、金曜4日には米10月雇用統計が出てくることから、米国の金融政策や長期金利に神経質となる地合いが想定される。
引き続き0.75%の利上げが決まると考えられ、「とりあえずノーサプライズで波乱はない」(国内投信)とみられる。ただ、次回FOMCでは利上げペースを緩めるとの観測が先行しており、当局が引き締めのペースを落とすという手掛かりが見つかるかが重要になるだろう。
一方、日本企業の決算発表もラッシュに入り、東証プライムでは10月31日が前半のピークに当たる。これまでのところ、上期の収益が高進ちょくながら通期計画の増額を見送るケースも散見されるが、「個別株物色の色彩が強くなってくる」時期になる。
■上値・下値テクニカル・ポイント(28日現在)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27683.36 ボリンジャー:+2σ(25日)
27679.88 均衡表雲下限(日足)
27617.04 13週移動平均線
27550.66 75日移動平均線
27371.50 均衡表基準線(週足)
27268.15 26週移動平均線
27257.02 ボリンジャー:+1σ(25日)
27223.72 均衡表転換線(日足)
27186.11 200日移動平均線
27166.34 6日移動平均線
27140.86 均衡表転換線(週足)
27105.20 ★日経平均株価28日終値
26915.81 均衡表雲下限(週足)
26830.68 25日移動平均線
26800.58 ボリンジャー:-1σ(13週)
26600.01 均衡表基準線(日足)
26443.71 ボリンジャー:-1σ(26週)
26404.34 ボリンジャー:-1σ(25日)
25984.11 ボリンジャー:-2σ(13週)
25978.00 ボリンジャー:-2σ(25日)
25937.21 新値三本足陰転値
25619.26 ボリンジャー:-2σ(26週)
ローソク足は小陽線で終了。胴体部分が7.82円と細い「十字線」に似た形状で引け、売り買い拮抗状態を窺わせた。終値は200日移動平均線を下回ったが、節目の27000円を下回る場面はなかった。
一目均衡表では転換線が上向きの一方、基準線は下向きで引け、短期的な方向感が定まりにくい形状。週明け31日終値が27153.83円(本日終値63.83円高)を超えれば遅行線が強気シグナル発生を開始することになり、来週の地合い改善に期待をつなぐ形となった。
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