28日のNYダウ工業株30種平均は6日続伸し、前日比828ドル52セント(2.6%)高の3万2861ドル80セントで終えた。8月25日以来、2カ月ぶりの高値となった。6日続伸は5月以来の長さ。
前日の取引終了後に米IT大手のアップル、インテルが7~9月期決算を発表した。アップルは売上高、純利益ともに同四半期としての過去最高を更新。インテルは市場予想を上回る売上高となったほか、大幅なコスト削減策を明らかにした。両銘柄には序盤から買いが集まり、ダウの上げをけん引した。
アップルが27日に発表した2022年7~9月期決算は売上高と1株利益が市場予想を上回り、株価は8%高となった。米株式市場で時価総額が最大の銘柄だけに「投資家心理を強気に傾けた」という。他のハイテク株にも買いが波及し、ソフトウエアのマイクロソフトも上昇が目立った。半導体のインテルにも決算を好感した買いが膨らみ、11%高で終えた。
そのほか、前日までに決算を発表した建機のキャタピラーや外食のマクドナルドにも改めて業績期待の買いが向かい、ダウ平均を押し上げた。
一方、ダウ平均の構成銘柄以外では、ネット通販のアマゾン・ドット・コムが大幅安となった。27日に22年7~9月期決算とともに示した10~12月期の見通しが市場予想を下回り、嫌気した売りが膨らんだ。
ダウ平均は週間で1779ドル高となり、4週連続で上昇した。週間の上げ幅は5月以来の大きさだった。4週連続の上昇は21年10~11月の5週連続以来となる。
ナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。前日比309.777ポイント(2.9%)高の1万1102.452で終えた。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など半導体株の上昇が目立った。
【シカゴ日本株先物概況】
28日のシカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前日比430円高の2万7505円で引けた。好決算を発表したアップルなどハイテク株に買いが膨らみ、6営業日続伸した。同日の米株式相場が大幅上昇し、日経平均先物にも買いが波及した。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
27505 ( +495 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
27510 ( +500 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
28日のFTSE100種総合株価指数は3日ぶりに反落した。前日に比べ26.02ポイント(0.37%)安の7047.67で引けた。28日に2022年7~9月期決算を発表した英金融のナットウエスト・グループの純利益が市場予想を下回り同社株が急落した。銀行株全体に売りが広がった。
個別では、指数構成銘柄の約7割が下落。さえない決算を発表した金融大手ナットウエストが9.2%安と急落したほか、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)も3.7%安と売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
28日のドイツ株価指数(DAX)は5日続伸した。前日に比べ32.10ポイント(0.24%)高の1万3243.33と9月12日以来の高値で終えた。28日の米株式相場の上昇が投資家心理を下支えした。資本財や金融株の一角が買われた。
個別では、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズ(3.9%高)や航空機大手エアバス(3.6%高)が買われた。
■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40種指数は0.46%高だった。
金利上昇が重しとなりマイナス圏で推移した後、米国株が上昇したのを好感し、取引終盤にかけて値を戻した。
