【寄り付き概況】
23日午前の日経平均株価は、前営業日比214円30銭安の2万8580円20銭で始まった。
東証株価指数(TOPIX)は、12.32ポイント安の1980.27で始まった。
前日の米株式市場は、NYダウが643ドル安と続落。26日に予定されているジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演で、インフレ抑制に向けタカ派的な姿勢が打ち出されることへの警戒感が膨らんだ。
積極的な金融引き締めを続けるとの見方が改めて強まり、幅広い銘柄に売りが出た。欧州市場では天然ガス価格の急騰に伴うインフレ懸念や欧州中央銀行(ECB)による大幅な利上げが続くとの観測が株価の重荷となった。この流れを受け、東京市場でも幅広い銘柄に売りが出ている。
また、為替は1ドル=137円50銭前後と前日夕方に比べ円安で推移している。
前日の米市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は前週末比3.7%安だった。東京株式市場でも値がさの半導体関連に売りが出て、指数を押し下げている。米長期金利が1カ月ぶりに3%台に乗せたことも、金利上昇で割高感が意識されやすいグロース(成長)株の売りにつながっている。
寄り付き時点で業種別では33業種中、6業種が高く、値上がりは鉱業、海運、空運など。値下がり上位に輸送用機器、電気機器、ガラス・土石、機械など。
個別では、ファストリやソフトバンクグループが下落。ファナックやダイキンが売られ、東エレクやTDKも安い。一方、郵船など海運株は上昇。ANAHDや出光興産も高い。
