23日の日経平均株価は大幅に4営業日続落し、2万8452円(前日比341円安)引け。22日の欧米株安を受け、広範囲に売りが先行し、下げ幅は一時400円近くに達した。売り一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けにかけては2万8400円台で停滞した。心理的なフシ目となる2万8500円を割り込んできたことで、早期に回復できないと目先の上値抵抗線として意識されそうだ。
ただ、日経平均株価は4日続落といっても、その前の動きが強かったため、チャートは崩れていない。きょうの終値(2万8452円)は25日線(2万8127円、23日時点、以下同じ)を大きく上回っている。特筆したいのがマザーズ指数で、新興銘柄が嫌われそうな雰囲気もあった中、後場にはプラスに転じる場面もあり、ほぼ横ばいで終えた。
結果、同指数も終値(732.96p)では25日線(722.78p)より上を保った。短期的な過熱感が削がれてきたことは悪くない動きではあるだけに、日経平均が25日線を割り込む前に反転できるかが注目される。
あす24日の東京株式市場は、不安定な相場展開か。
現地23日の米8月PMI(購買担当者景気指数)や米7月新築住宅販売件数の結果を受けた米国株式動向が注目される。もっとも、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」(25-27日開催)を控え、26日予定のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演を見極めたいとの空気が広がっている。米金融政策を巡って市場の見方が定まらない中、金融引き締めへの警戒感は根強く、短期筋の売買次第で揺れる可能性がある。
■上値・下値テクニカル・ポイント(23日現在)
29858.37 ボリンジャー:+3σ(26週)
29764.42 ボリンジャー:+3σ(25日)
29409.35 ボリンジャー:+2σ(13週)
29218.73 ボリンジャー:+2σ(25日)
28955.33 ボリンジャー:+2σ(26週)
28868.57 6日移動平均線
28673.04 ボリンジャー:+1σ(25日)
28476.12 均衡表転換線(日足)
28452.75 ★日経平均株価23日終値
28439.46 ボリンジャー:+1σ(13週)
28285.03 均衡表雲上限(週足)
28249.24 新値三本足陰転値
28127.35 25日移動平均線
28052.28 ボリンジャー:+1σ(26週)
27933.13 均衡表雲下限(週足)
27897.08 均衡表基準線(日足)
27581.66 ボリンジャー:-1σ(25日)
27544.53 200日移動平均線
27532.26 均衡表転換線(週足)
27469.56 13週移動平均線
27194.08 75日移動平均線
27149.23 26週移動平均線
27035.97 ボリンジャー:-2σ(25日)
ローソク足はマド空けを伴う陰線を描いて下降2日目の5日移動平均線を下放れ、下ヒゲはパラボリック陰転値まで70.68円に迫った。
東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)は117.45%と120%ラインを下回り、過熱感の解消が進んだ様子を窺わせた。25日線や13週線は株価下で上向きをキープし、一目均衡表は三役好転後の強気形状が続いているが、パラボリック陰転値(24日は本日安値比1.17円高の28396.47円)割れによる短期下落局面の長期化リスクにも警戒が必要となるだろう。
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