続落、米株安受け下値模索

【寄り付き概況】

5日午前の日経平均株価は、前営業日比83円55銭安の2万7567円29銭で始まった。
東証株価指数(TOPIX)は、4.35ポイント安の1925.82で始まった。

前週末の米国株市場でNYダウが大幅反落となったほか、ナスダック総合株価指数は6日続落と下値模索の動きを続けたことで、東京株式市場でもリスク回避目的の売りに押される展開となっている。

市場の注目度が高かった8月の米雇用統計の結果は事前予想と大きなズレはなく、米株市場ではいったん買いが先行する地合いとなったものの続かなかった。
今月のFOMCでは0.75%の政策金利引き上げの可能性が高いとの見方が優勢で、全般は買いポジションを低める動きに歯止めがかからなかった。
東京株式市場も米株安を引き継ぐ展開となっているが、2万7000円台前半では押し目買いの動きも予想され、下げ幅は限定的なものにとどまる可能性がある。

2日発表の8月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比31.5万人増と、市場予想並みとなった。失業率は0.2%上昇し、3.7%となった。FRBが利上げを加速するほどの内容ではないが、金融引き締め姿勢が緩むことはないとの見方も根強い。欧州で天然ガスの供給懸念が再燃し、景気下振れの懸念が強まったことも、株式市場の投資家のリスク回避につながった。

欧米景気の一段の悪化への警戒から、東京株式市場でも幅広い銘柄に売りが出ている。半面、外国為替市場では円安・ドル高が一段と進んでおり、一部の輸出関連株の支えになっている。
前週の下げが大きかった資源関連とみられている非鉄金属や鉱業、総合商社の一部にも買いが入っている。指数への寄与度が大きいファストリも、8月の国内ユニクロ事業の既存店売上高が2ケタ増だったことが好感されて買われている。

個別では、東エレクやテルモ、第一三共が安い。花王や商船三井、SUBARUにも売りが出ている。一方、日揮HDや三菱重が高い。出光興産、住友鉱、三井物も買われている。

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