【寄り付き概況】
8日午前の日経平均株価は、前営業日比302円38銭高の2万7732円68銭で始まった。
東証株価指数(TOPIX)は、18.14ポイント高の1933.79で始まった。
前日の米国株市場ではNYダウなどをはじめ主要株価3指数が揃って大きく反発、原油価格急落を受けインフレ警戒感が後退し、米長期金利が低下したことからハイテク系グロース株を中心にショートカバーが顕著となった。
これを受けて東京株式市場でも主力株を中心に幅広く自律反発狙いの買いが優勢となっている。外国為替市場では一段とドル買いが進み、一時1ドル=145円台目前までドル高・円安が加速したが、その後は円高方向に押し戻されている。あすのメジャーSQ算出を控え、為替動向も横にらみに日経平均は先物主導で不安定な動きとなる可能性もある。
高く寄りついた後も断続的な買いが入り、上げ幅は400円を超える場面があった。2万7800円台まで上昇している。前日の米株式相場が上昇した流れを引き継ぎ、目先の戻りを見込んだ買いが先行した。
米長期金利の上昇一服を受け、東京株式市場でもハイテク株に買い戻しが入った。また、ダイキンやリクルートなどのグロース(成長)株が買われている。
ただ、米国の金融引き締めの長期化によって、世界経済の減速感が強まるとの見方は根強く「中長期投資家の買いが入りにくい」と冷静な声も聞かれる。上昇をけん引しているのは海外のヘッジファンドなど短期筋による先物買いが中心との見方は多い。
個別では、トヨタ、ファストリ、第一三共、ファナック、東エレクが高い。
一方、出光興産、三井不、INPEXは下げている。ホンダは下げるなど自動車株の反応はまちまちだ。
