【寄り付き概況】
12日午前の日経平均株価は、前営業日比268円84銭高の2万8483円59銭で始まった。
東証株価指数(TOPIX)は、15.99ポイント高の1981.52で始まった。
前週末9日のNYダウ工業株30種平均は1.2%上昇した。米連邦準備理事会(FRB)による大幅利上げの観測の織り込みがある程度進んだとの見方や、米長期金利の上昇一服が支援材料となった。この流れを受け、東京株式市場でも幅広い銘柄に買いが入っている。
9日のナスダック総合株価指数は2%超高となり、主要な半導体銘柄で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も上昇した。東京株式市場でも東エレクやアドテストなど値がさの半導体関連銘柄に買いが入り、指数を押し上げている。
ただ、あすの8月の米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの思惑もあり、目先積極的に上値を買い進む動きは期待しにくい面もある。外国為替市場でドル安・円高に傾いていることで輸出セクターの上値を重くする可能性もあるだろう。
国内では新型コロナウイルスの水際対策の緩和が意識されている。政府が10月までをメドに1日あたりの入国者数の上限を撤廃する調整に入ったと伝わり、インバウンド(訪日観光客)増加で恩恵を受ける空運株や鉄道、百貨店株も上昇が目立つ。
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)やダイキン、京セラが高い。大平金やNTNも買われている。半面、第一三共は売られている。海運株も安い。
