反落、米株波乱受け2万8000円台割れ

14日午前の日経平均株価は大幅反落し、前引けは前日比622円81銭(2.18%)安の2万7991円82銭だった。日経平均の下げ幅は800円を超える場面もあった。

東証株価指数(TOPIX)は32.13ポイント安の1954.44と、ともに5営業日ぶりに反落した。相対的にPER(株価収益率)が高い銘柄で構成するTOPIXグロース(成長)指数の下げが大きく2.1%下げた。一方、PBRが相対的に低い銘柄で構成するTOPIXバリュー指数は1.2%安だった。

きょう前場は主力株をはじめほぼ全面安。前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに急落した流れを受けて、リスク回避ムードのなか日経平均が大きく下値を試す展開となった。
米国では8月のCPIが市場予想を上回ったことからFRBによる金融引き締めに対する警戒感が再燃、米長期金利の急上昇を背景にハイテク株など中心に幅広く売りが波及し、ナスダック指数の下落率は5%を超えた。
これを受け東京株式市場も投資家心理が急速に悪化、運用リスクを避ける目的で持ち高を減らす動きが加速した。日経平均は一時800円を超える下落をみせ、その後は下げ渋ったものの前引け時点で2万8000円台を下回っている。
 
市場では「国内機関投資家は大きく水準を下げたグロース株に押し目買いを入れているようだ。インバウンド(訪日外国人)関連銘柄も物色されていた」との指摘が出ていた。

東証プライムの出来高は5億7693万株、売買代金は1兆4782億円。騰落銘柄数は値上がり162銘柄、値下がり1636銘柄、変わらず39銘柄。
 
 



 
業種別株価指数(33業種)は鉱業を除く32業種が下落。電気機器、ゴム製品、金属製品などのマイナスが目立つ。

個別では、東京エレクトロン、レーザーテックなど半導体製造装置関連が下落したほか、任天堂も値を下げた。ソフトバンクグループも安い。キーエンスが大きく値を下げ、ファーストリテイリングの下げも日経平均を押し下げた。ヤーマンは値下がり率トップに売り込まれた。
 
半面、日揮HDや三井物、三菱重工が上昇した。ダブル・スコープが堅調、三井ハイテックも買いが優勢だった。JR東日本や西武HDは年初来高値を更新した。レノバ、東邦チタニウムなども上昇した。HEROZが値上がり率トップに買われたほか、鳥貴族ホールディングス、TDCソフトも値を飛ばした。

 

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