21日午前の日経平均株価は小幅に反落し、前日比22円73銭(0.08%)安の2万7657円53銭で終えた。
きょう前場は、売り買い交錯のなかも主力株がやや利益確定売りに押される展開となり、日経平均は小幅反落となった。前日までの5営業日で1300円ほど上昇した後で、主力銘柄を中心に利益確定の売りが出た。下げ幅は100円を超える場面があった。もっとも、積極的に持ち高を傾ける動きは限られ、小幅な値動きにとどまった。
東京株式市場では輸出セクターなどに買い疲れ感がみられ、上値の重い展開を強いられた。
日経平均は前日に約1カ月半ぶりの高値を付け、200日移動平均(2万7611円、20日時点)を上回った。短期的な達成感もあって、売りが出やすかった。
市場では「売り方の買い戻しによる上昇が一服し、日銀の金融政策決定会合の結果発表や欧州中央銀行(ECB)理事会など、目先のイベントを見極めたいという雰囲気があった」との指摘があった。
朝方には前日の米株式相場の上昇を支えに買いが入り、日経平均は上昇に転じる場面があった。ただ、物色の方向が定まらないなかで、買いが続かなかった。国内の新型コロナウイルスの感染が急拡大するなかで、企業や消費者のマインド悪化につながることへの警戒から、内需関連の一部が売られたとの見方も出ていた。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反落した。午前終値は前日比5.44ポイント(0.28%)安の1941.00だった。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2619億円、売買高は4億7287万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は777と、全体の約42%にとどまった。値上がりは953、変わらずは106だった。
業種別株価指数(33業種)では鉄鋼、証券・商品先物取引業、保険業などが下落。パルプ・紙、精密機器、海運業などは上昇。
個別では、東京エレクトロンが反落、任天堂、トヨタ、日本電産も売りに押された。塩野義製薬が8%超下落した。ベイカレント・コンサルティングも大幅安。任天堂も下落した。日本製鉄やジェイ エフ イー ホールディングス、神戸製鋼所など鉄鋼株の下げも目立つ。
半面、ファーストリテイリング、NEC、NTTデータ、ニコン、ファナック、KDDI、TDKも買われた。三井松島ホールディングスが買われ、メルカリも堅調。サーバーワークスが急騰、Gunosyも大幅高。フィックスターズも値を飛ばした。
