リスク回避ムード

21日の日経平均の終値は前日比122円74銭高の2万7803円ちょうど。終値ベースで2万7800円を上回るのは6月10日以来。高値引けというおまけもついた。
前場も下げてはいたが東証プライムでは値上がり銘柄が多く、さほど弱い雰囲気はなかった。日銀も大方の予想通りではあったが金融政策の現状維持を決めており、後場に地合いが好転したのも違和感のない動きである。
 
 
22日の東京株式市場はショートカバーの一巡感に利益確定売りの動きも加わり、日経平均株価が反落する可能性があるだろう。
21日は約4カ月ぶりとなる6連騰で2万7800円台を回復。前日奪回した200日移動平均線も維持したが、前回5月下旬-6月上旬にかけてのラリーも同線を上回ってからほどなく失速しているだけに、戻りの目安として意識する向きは多い。
また、きょうの日本時間午後9時台にはECB(欧州中央銀行)理事会での金融政策の結果の発表が予定され、相場の波乱要因となる可能性がある。ECBは11年ぶりの利上げに踏み切る方向だが、上げ幅0.5%(2回分)を検討しているという観測も一部にあった。
これが実現し、リスクオフムードが欧州市場や米国市場で再燃すれば、あすの日本株に直撃する公算がある。ただ、逆に理事会の内容次第でマーケットが一段の強気に傾く展開も想定されるだろう。
 
引け後に海運大手3社がそろって業績の上方修正を発表した。仮にグロース株が息切れしたとしても、海運株が資金の受け皿となりそうだ。グロース株の上昇が継続した場合には人気どころの銘柄がそろって買われることになるだろう。今の日本株には流れが来ているように見えるだけに、こういった局面で一気に2万8000円やその上を試しに行く動きが見られるかに注目したい。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(21日現在)
 
28943.57  ボリンジャー:+3σ(26週)
28654.69  ボリンジャー:+3σ(13週)
28420.15  均衡表雲上限(週足)
28261.26  ボリンジャー:+2σ(26週)
28068.25  均衡表雲下限(週足)
28048.89  ボリンジャー:+2σ(13週)
27978.58  ボリンジャー:+3σ(25日)
 
27803.00  ★日経平均株価21日終値
 
27599.72  200日移動平均線
27578.95  ボリンジャー:+1σ(26週)
27498.73  ボリンジャー:+2σ(25日)
27443.10  ボリンジャー:+1σ(13週)
27197.32  均衡表雲上限(日足)
27059.26  6日移動平均線
27040.64  均衡表転換線(日足)
27038.93  均衡表雲下限(日足)
27018.88  ボリンジャー:+1σ(25日)
26954.99  均衡表転換線(週足)
26896.64  26週移動平均線
26871.27   新値三本足陰転値
26846.74  75日移動平均線
 
ローソク足は陽線を描き、上ヒゲのない「陽の大引け坊主」を示現。終値は2日連続で200日移動平均線を上回った。安値も前日から切り上がり、強い上昇圧力を窺わせた。三役好転下にある一目均衡表では基準線と転換線が上向きをキープし、上昇トレンド延長を示唆している。反面、本日までの6連騰による上げ幅は終値ベースで1466.34円に拡大。7月1日の直近安値から本日高値までで1961.25円高と急伸している。東証プライム市場の騰落レシオ(25日ベース)が132.35%(昨日119.94%)と過熱ゾーンに入っていることもあり、反動安圧力の増大に留意したい。
 
 

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